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『アイムソーリー、ママ』 桐野夏生

I’m sorry,mama.
I’m sorry,mama.
posted with amazlet on 05.04.11
桐野 夏生
集英社

 人間の性格は、子供の頃の環境によってかなりの部分を形作られてしまう。このストーリーの主人公アイ子は凶悪な女なのだけど、そうなってしまったのは子供の頃の抑圧された生活のせいなのは間違いない。アイ子は、加害者であり被害者なのだ。

 桐野さんって、女の性格の悪さを描くのがうまいなぁって思う。表面上は出さないけれど、心の奥底には誰しも黒いものを持っている。その黒いものがちょっとした会話の端々に出てくるところが、毒々しくていいなぁって思う。

 普段、電車の中や喫茶店なんかで近くの人の会話を聞いていても、そういう黒いものを感じることがけっこうあるのだけれど、男の作家はそういうところを余り描かないなぁ。やっぱりそういうところに興味を持つのが女なんだろうか?

 そこいらにいる普通のオバサンだって、お屋敷の奥様だって、サラリーマンだって、誰だって、悪い人の種は持っている。それを種のままにしておくか、蒔いて大きく育てるか、それだけの差なんだな。凶悪犯だけが悪い人なのではなくて、実はみんな悪い人なんだよね。

 アイ子はホントに嫌な女なんだけど、ここまで徹底していてくれると、かえって爽快感があるというか納得できてしまうのは何故なんだろう?

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日本の作家 か行」カテゴリの記事

コメント

自由なランナーさん☆コメント&TBありがとうございます。
「人はどうして犯罪を犯してしまうのか?」って難しい問題ですよね。
周りの心ない言葉が引き金になったり、ちょっとしたきっかけでそうなってしまう事ってあるんだろうなぁ、恐いなぁって思います。
今後とも、よろしくお願いします。m(__)m

こんにちは。
桐野さんの書く性格の悪い毒々しい女、最近心待ちにしている私です。
恐いもの見たさといいますか、なんといいますか、とにかく目が離せません。
本当に巧いですね~。

ココさん☆コメントありがとうございます。
性悪女が待ち遠しいっていうのも、桐野さんの文章のうまさの成せる技ですよね。

実はみんな悪い人っていうのは苦手なのですが。。。
誰しも悪の種を持っているというのはわかる気がします。
みんな心の中にどろどろしたものを抱えていてそれを芽生えさせてしまうかどうかは環境や本人の意思によるんですよね。

でも、できれば私は性善説を信じたいなぁ~なんて思うんですけどね。

TBさせてもらいました♪

コメント&TBありがとうございます。
現在、News Handler からTBできない状態なので、直ったらTBさせていただきます。m(__)m

誰の中にも善人と悪人がいて、どちらが前に出てくるかの差だけだと思うんです。
最後は本人の意思って事は間違いないと思います。
いつも正直なこと、幸せなことを考えていれば、人生がもっと楽しくなるのにって、わたしは思ってます。

>男の作家はそういうところを余り描かないなぁ
ほんとにそうですね。
男の作家の甘いところが桐野さんを読むと痛感します。
素晴しいノワールでした。

goldiusさん☆おはようございます
男性作家が描く女性って、綺麗だけど性格が悪いとか、ブスだけど優しいとか、どこか逃げ道を残してますよね。
でも桐野さんが描く女は不細工で性悪!
容赦ない所がステキです!

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