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『残虐記』 桐野夏生

残虐記
残虐記
posted with amazlet on 05.04.23
桐野 夏生
新潮社

 この小説は、あの新潟の少女監禁事件を元にしたものなのだけど、桐野さんの想像力は全く別の事件を作り出している。人間の悪意を描かせたら天下一品の桐野さんだが、この作品では被害者の心理が見事に描かれている。

 犯人との生活はもちろん辛いものだったろうけど、実はその後の方が大変だったんだろうなと思えるストーリーが展開されていく。事件に食らいつくマスコミ、興味本位で近づく人々、遠くから指を指す人。そんなプレッシャーから逃れるには、過去を消すしかなかった彼女。

 この主人公の少女は犯人の男に生活を拘束されたのだけど、たとえ家庭にいたって、拘束されているような生活をしている子供ってかなりいるんじゃないだろうか。子供には拒否権がないということに気付かない親、そして教師、見えないところで病んでいる子供。

 残虐な生活をしているってことに気付かずにいる人って、案外多いんじゃないかなぁ。家庭や学校や職場で、心休まらぬ生活をしている人ってかなりいるでしょ。ストレスでノイローゼになったり、体をこわしたり、頭が痛かったり、思考停止してしまったり。

 残虐記は決して特殊な話ではなくて、そこにもここにもある話であるような気がしてきたのです。

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日本の作家 か行」カテゴリの記事

コメント

この小説TBしようかと思ったら、ブログ始める直前に旧サイトでアップしていました。
簡潔ながら、色々考えさせられる作品でしたね。

聖月さん☆コメントありがとうございます。
この作品はだいぶ前に読んだのを、もう一度読んでみたんですけど、やっぱり怖いなぁって思います。
桐野さんが描く心の闇って、怖いけど妙に惹かれてしまうんです。

これも良かった!
桐野さんの想像力の素晴しさに打ち震えましたです。

goldiusさん☆こんばんは
桐野さんの世界にすっかり魅了されてしまいましたね。

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