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『花まんま』 朱川湊人

花まんま
花まんま
posted with amazlet at 05.08.30
朱川 湊人
文藝春秋

 6つの短篇が収められているこの本、どの作品も評判通りの面白い作品でした。時代は昭和40年代、場所は大阪の下町。そこで育った子供時代を回想するところから物語は始まります。

 「文化住宅」というのが何度も出てきますけど、文化住宅というのは大阪独自の表現で、要するに棟割り長屋ってことです。わたしも小さい頃は長屋に住んでいたので、何だか自分の子供の頃の話のような気持ちで読み進みました。

トカビの夜
 ユキオくんの家の近所に住んでいたチェンホくんは、生まれたときから病弱で、幼くして死んでしまいました。そして、その少年はトカビになってしまったのです。

妖精生物
 せっちゃんは不思議な生物を手に入れました。クラゲに似ているけど、ちょっと違っていて、餌は砂糖水だけ。でも一つだけ守らなければならないことがありました。飼っているビンの大きさを大きくしちゃいけないんです。

摩訶不思議
 ツトムおっちゃんが死にました。そしてお葬式をすることになったのですが、そこで不思議なことが起きたんです。おっちゃんを乗せた霊柩車が、急に動かなくなってしまったんです。

花まんま
 生まれ変わりって、本当にあるのでしょうか。大事な人がいなくなった後、生まれ変わりの人に出会ったらどんな気持ちがするのでしょうか?

送りん婆
 みさ子ちゃんの家の近所に「送りん婆」と呼ばれる怖いおばちゃんがいました。ある日、みさ子ちゃんはこのおばちゃんのアシスタントをするようにと言われてしまいます。

凍蝶
 ミチオには友達がいませんでした。近所にも学校にも友達がいなかったんです。そんなある日、ミオさんというおねえさんに出会ったのです。

 6つの物語の主人公はみな小学校低学年です。子供って不思議なものが見えるんですよね。でも、星の王子さまが言ったように「大人になるとそれが見えなくなっちゃう」のは何故なのでしょう?

 世の中にはいろんな理不尽なことがあります。差別、貧乏、自分のせいじゃないって分かっていても、文句は言えません。子供たちだってそれに耐えながら生きてるんです。大人になっても思い出す、あの頃の思い出って宝物なのかもしれないって思えてきました。

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コメント

TB有難うございました。
>子供って不思議なものが見えるんですよね。
確かにそうなのかもしれません。
トカビの夜、なんかに全くそれがよくでていましたよね。
私は、妖精生物が一番好きだったかなぁ。
こちらからもTBさせていただきました。

ahahaさん☆コメント&TBありがとうございます。
トカビみたいな話を小学生の頃聞いたことがあります。
結構怖かったなぁ。
摩訶不思議のおっちゃんが一番好きです。
爪楊枝2本とかいって、実は3本じゃない!って突っ込みたくなる感じがとっても良かったなぁ。

おはようございます。
「トカビの夜」「花まんま」がこの中では好きでした。
「トカビの夜」の話は怖かったけれど、切なさもあり、読んでいてちょっとほろっときました。
人種や貧しさ、自分ではどうしようもないことがたくさんありますよね。
その中で生きていくのは、大人だけではなく子供たちも大変だと思います。

Rokoさん、こんにちは♪
コメント&TBありがとうございました♪

Rokoさんの“子供って不思議なものが見えるんですよね”になるほど!と納得。
大人になってしまった今、子供の目に映るこの世界はどんな風に見えているんだろうと、ふと考えることがあります。
そんな自分が子供で、不思議があたり前だった時分にふっとかえしてくれるから、この作品集に郷愁を感じるんですね。

つい最近も新作を発表されたとか。
すっかりやみつきになった朱川作品から、目が離せない私です~(笑)。

七生子さん☆コメント&TBありがとうございます。
朱川さんの世界って、まるで一緒に遊んだことがあるみたいな気持ちにさせてくれます。
新作もチェックしなくっちゃね!

ゆこりんさん☆コメント&TBありがとうございます。
人種や貧しさ、自分ではどうしようもないことがたくさんありますよね。
昔も今も、そういうところは変わらないんですよね。
どうしようもないことだけど、乗り越えなければいけないことと立ち向かう力が、子供時代に養われるのかなぁなんて思えてきました。

TBありがとうございました。
「花まんま」という言葉が出てきた箇所はちょっとホロリとしました。
なかなか面白かったと思います。

bibliophageさん☆コメント&TBありがとうございます。
花まんまを見た家族はどんなにビックリしたことでしょう!
そういうことって、あるのかもしれないなぁ、いや、あって欲しいと思いました。
最新作も読もうっと!

ROKOさん、こんにちわ!
言われてみれば、子供の頃って一日が今よりずっと長かったし、今は通り過ぎるだけの道も、驚きや発見に満ちていた気がします。
昭和の空気といい、なんだか懐かしくて、あたたかくてほろっとしました。

juneさん☆コメント&トラバありがとうございます。
摩訶不思議のおっちゃん、爪楊枝2本って言ってたのに、実は3本じゃないかって思わず突っ込み入れながら読んじゃいました。
昭和って、ついこの間だと思っているうちに、随分遠くになってしまったんだなぁって思います。
あの頃の気持ちを忘れずにいたいなぁって気持ちになっちゃいました。

花まんま」私も昨日記事にしました。トラバさせていただきます。「花まんま」の舞台になる町の町名がわかります。
(想像だけど、多分あってると思います。)あと朱川さんのサイン見れます。よろしくお願いします。
よかったら、トラバ返してください。
いろんな方の感想が集まるととてもうれしいです。

ママさん☆コメント&トラバありがとうございます。
実際の場所まで分かると、より思い出深い気持ちでお読みになったんでしょうねぇ。
差別問題は東京にももちろんありますが、どうして無くならないんでしょうね。
人はみな平等だって、みんなが思えばいいだけなのに。

TB&コメントありがとうございます。
懐かしい、不思議な雰囲気の作品ですね。

すのさん☆コメント&トラバありがとうございます。
懐かしさがこみ上げてくるような、不思議な作品でしたね。

Rokoさん、こんばんは。
こちらからも、トラバお返しさせて頂きました♪

どこか懐かしく、また切ないお話でしたね~。巧いなぁ、と唸りました。

つなさん☆トラバ&コメントありがとうございます。
>どこか懐かしく、また切ないお話でしたね。
まさにその通り!
子供の頃のことを沢山想い出しました。

こんばんは。
Rokoさん。
今日、15kmを歩いたんですか、凄いですね。
私もいつか山手線一周を歩いて廻ろうと思っていますが、なかなか実行してません。
「花まんま」は、良かったです。
TBができません、何故なんだろう。

モンガさん☆おはようございます。
ココログのトラックバックは時々おかしくなるので、また試してみてくださいね。
「花まんま」って懐かしさがこみ上げてくる作品でしたね。

期待以上に良かったですぅ!朱川湊人さんの次のお勧めはどれでしょうか?ご教示下さいませ。

goldiusさん☆面白かったでしょ!
ホラーがお好きなようなので、恒川光太郎さんの「夜市」はいかがでしょう?
これ絶対にオススメ!

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