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『不機嫌なメアリー・ポピンズ』 新井潤美

 ジュリー・アンドリュース扮するメアリー・ポピンズは、楽しくっておっちょこちょいで明るくて、友達になりたいなぁってイメージでしたよね。でもそれはアメリカ映画だからこその演出だったんですね。

 原作のメアリーは笑ったりしない、つまりタイトルにもなっている「不機嫌な」女性として描かれているんですって。ふーん、そういうものなんだ。映画だと家庭教師っていうイメージですけど、原作では住み込みで子供のしつけをするナニー(乳母)という設定です。
 ナニーというのはしつけをするのが仕事だから、厳しい鬼コーチのような人として描かれているんですって。

 イギリスが階級社会だってことは、知識としては知っていても、実際どんなものかって言うのはちっとも分かりません。それでこの本に興味を持ったんですけど、それはそれはややこしいものなんですね。

 まず何が違うって、階級が違うと話すことばが違うっていうんです。たとえば、ロンドンの労働者階級の人が話すコックニーということばは、いわゆるクイーンズイングリッシュとは似ても似つかぬものです。そう、マイ・フェア・レディのイライザのようにね。

 たとえ中流であっても、ロウアーミドルとアッパーミドルでは微妙に違うっていうんだから、よそ者にはとんと分からぬ世界ってことですねぇ。

 イギリスの中流以上っていうと、子供たちは全寮制の学校へ行くっていうイメージがありますよね。そういう生活を描いた小説もたくさんあるし、最近だとハリポタでそういう学校生活が描かれてますよね。

 homework(宿題)ということばっていうのは、自宅から学校へ通っている場合の用語だってことを、この本ではじめて知りました。そりゃそうですよね、寮生活じゃhome(家)に帰るのじゃないんだから、PREPという単語を使うんですって。こういうことからも階級によって使う単語が違ってくるんでしょうね。

 そしてもう一つの発見は、「小さな恋のメロディ」のこと。あの映画に出てくる学校って、通いではあるけれど制服があって、ちょっと上流の学校っていう紹介のされ方を日本ではされていたけど、実際は普通の学校だっていうんです。だって、子供たちが話すことばが普通だから。ただ、マーク・レスターがもの凄くおぼっちゃまっぽい話し方をするので、日本では誤解されてしまったんじゃないかっていうんです。

 でも放課後に学校でバレエを習ってるんだからハイソなんじゃないの?という声にも「ブー!」イギリスじゃバレエくらい当たり前なんだそうで。(知らなかった!)そういう文化の差っていうのも当時は分からなかったんですね。(今でもよく分からないけど)

 そんなわけで、イギリスって国のことを知ろうとすると、どうしてもさけて通れないのが「階級」。でもやっぱりよく分からないのが「階級」。

 今やポール・マッカートニーも、ミック・ジャガーもサーですからね。イギリス人にとって階級っていうのはやっぱり大事なものなのかなぁ?

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コメント

メリー・ポピンズは私の大好きな映画で、小学生のころ上映されるたびに見ていました。さらに大人になってからきづいたのは、メリー・ポピンズがナニーとして働いていたあのおうちのお母さんがなんと婦人参政権運動をしていた、ということ。
映画のなかで、斜めがけのたすきをしていて、「ミスなんやら」かと思ったら、(お母さんだから、ミセスか・・爆)
参政権運動のスローガンが書いてあるたすきだったのです。
ってメリー・ポピンズとは関係ないけど。そんな運動をしていたころのお話なのですね。

ゆみりんこさん☆何度も見た人は違うなぁ。
婦人参政権運動をしていた時代だなんて、気づかなかったなぁ。
そういう時代もあったってことを忘れてたっていうか、知らない人も多いんじゃないかな?
映画の中に歴史を見るっていうことが、最近減っちゃったなぁなんて思います。

それともう1つ思い出したのは、そのお母さんが参政権運動のことを歌っているのです。映画の中で。
メリー・ポピンズはミュージカルだから。
英国でも女性は選挙権をもたないという時代があったのですね。

ゆみりんこさん☆さらにビックリする話を。
スイスでは女性参政権が認められたのが1971年。その後も州によっては参政権が認められず、すべての州で参政権が認められたのは1993年!? (^_^;
参政権どころか、自由すらもない国もまだまだあるし、まだまだ世界は開発途上なんですよね。

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