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『大衆運動』 エリック・ホッファー

大衆運動
大衆運動
posted with amazlet at 07.07.25
エリック・ホッファー
紀伊國屋書店

 1951年に発表されたこの作品、現代は”True Believer” 心から信じる人々とでも訳せばいいのでしょうか?

 我々は、必需品を求めるときよりも、贅沢品を求めて努力するときの方がムキになる。贅沢品を断念すると、多くの場合、我々は必需品の欠乏も意識しなくなってしまう。

 何かに夢中になったとき、異常な執着心を持つようになります。何でそこまで?と思うような行動を取るのは、決して特別な人ではありません。何が大事なのか?自分にとっての優先順位はどうなっているのか?熱狂することに目覚めたとき、それまで持っていた普通の価値観は劇的に変化してしまうのです。

 トラキチになるのも、韓流にハマルのも、ジャニーズ系が大好きなのも、ラーメンを食べ続けるのも、ランニングハイも、アル中も、根っこのところは同じなのだと思えてきました。もっとおおざっぱに考えてしまえば、趣味も宗教も仕事も同じなのかもしれません。ある思想を心から信じ、より多くの人に伝えようと考え、何らかの行動するとき、その行動は実に良く似ているものです。

 病人や中年を過ぎた人が保守的であるのも、実はやはり、未来が怖いからである。彼らは衰亡の兆候を警戒し、変化といえば大抵良くなるより悪くなるものだと感じている。これと同様に、きわめて貧しい人達にも未来への信仰がない。

 「未来が怖い」ということは、夢がないということですね。夢がなかったら、何が楽しくて生きていくのでしょうか?自分自身に楽しいことがなかったら、楽しみは「人の不幸」ってことになってしまうのかなぁ?それは余りにもつまらないと思うんだけど。

 この本は50年以上前に書かれたものなんだけど、世の中はちっとも変わってないんだなぁと思います。毎日つまらないなぁと思っている人の心のスキマにするっと入り込んでしまうもの、それが大衆運動です。熱狂して幸せな毎日を過ごせるならいいけど、どちらかといえば不幸になってしまう人が多いのは悲しいですね。

 エリック・ホッファーの視線はとても冷静で、人間の心の弱さを見事に突いているなぁと思いました。普通に本を読んでいたら、彼の存在を知ることはできなかったでしょう。素晴らしい作家との出逢い、それこそが読書の醍醐味だと感じる1冊でした。

741冊目

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