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『ブッダ (第1巻)』 手塚治虫

 NHK衛星第2で放送された「手塚治虫 現代への問いかけ <第1夜>ラストに込められたメッセージ 」で萩尾望都さん、香山リカさんがお薦めだと紹介していたのが「ブッダ」でした。

 聖☆おにいさん で、ブッダさんが泣きながら読んでいたこの本、そのうち読もうと思ってたんですが、この番組を見て背中を強く押されました。

 この第1巻には、まだブッダは登場しません。でも、彼が生まれた時代のことを知るにはこの1冊分が必要だったんだろうなぁと感じました。

 本来、人間はみな平等であるはずなのに、世の中には身分(カースト)というものが存在しているのです。この時代、インドにはバラモン、武士、平民、奴隷というカーストがありました。それは生まれながらに決まっているもので、下に行くことはできても、上に行くことは決してできないものなのです。

 カーストは現代社会でも存在しています。昨年観た映画「ジプシー・キャラバン」の中で語られていた話を思い出しました。商人や農民といった職業の人たちより、楽師やダンサーはずっと低いカーストなのです。両親が亡くなって、兄弟を養うためにより収入が多いダンサーになった男性は、兄弟たちよりも低いカーストで生きることになるのです。

 現在の日本では、制度としての身分はないけれど、実際には見えない差別が存在しています。日本で生まれても、日本国籍がないと選挙権はありません。まったく同じ仕事をしていても、正社員かどうかで明らかに待遇が違います。ある地域で生まれたというだけで差別されてしまう人たちがいます。

 ブッダとともに様々なことを考え、悩んでいきたいなと思います。

988冊目(今年23冊目)

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