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『向田邦子と昭和の東京』 川本三郎

 向田邦子さんのドラマに登場する女性は、みんな秘密を持っていました。夫に言えない秘密、両親に言えない秘密、子供に言えない秘密、会社の人たちに言えない秘密。そんな秘密を胸にしまって、彼女たちは何もなかったような顔をして毎日を過ごしていました。

 現実の女性も、みんな秘密を持ってますよね。誰かに思いを寄せていたり、ヘソクリがあったり、内緒で豪華なランチを食べていたり。(*^_^*)

 正直であることは大事なことだけど、それだけでは人間は成り立たないのです。ちょっとした秘め事があるからこそ、楽しくて、辛くて、ドキドキして、味のある人間生活が送れるのです。

 たわいもない秘密であっても、その人にとってはかけがえのない秘密。それを知っていてもあえて暴かずにいる人たちを描かせたら向田さんの右に出る人はいないでしょう。

 もし向田さんが生きてらしたら、今年で80歳なのだそうです。手塚治虫さんと同い年だったんですね。

 「寺内貫太郎一家」も、「阿修羅のごとく」も、わたしにとってかけがえのないドラマです。昭和ってそういう時代だったなぁと思いだすのは、あのドラマの中にもあったちゃぶ台であったり、お母さんがしていた白いエプロンだったり、黒い電話だったりするんです。

 昭和という時代に育つことができて幸せだったなぁと思うことが、最近増えてきました。今の時代は色んなことが便利になったけれど、どこか便利すぎて不便だなぁと思うことも多いのです。

1014冊目(今年49冊目)

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コメント

 向田邦子さん、大好きでした。紹介の本を読んで、向田邦子さんの作品の世界が懐かしく感じられ、おそらく自分が育った昭和という時代への懐かしさとも重なるからかもしれませんが、しんみりとした気分に浸っています。もう一度、「思い出トランプ」や「父の詫び状」を読み直してみたいなと思い、また、NHKで放送された「阿修羅のごとく」も良かったなと思い出しています。(映画よりNHKのドラマの方がずっと良かった。)

まざあぐうすさん☆こんばんは
向田邦子さんのドラマはいつもワクワクしながら見ていました。
特に「阿修羅のごとく」は良かったですね。
わたしの昭和のイメージは、向田ドラマそのものであるような気がします。

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