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『猫を抱いて象と泳ぐ』 小川洋子

猫を抱いて象と泳ぐ
猫を抱いて象と泳ぐ
posted with amazlet at 09.05.03
小川 洋子
文藝春秋

 デパートの屋上にやって来た小象のインディラはとても人気がありました。そこにいるのはしばらくの間で、その後は動物園に引き渡そうと思っていたのに、大きくなり過ぎて屋上から降りることができなくなってしまったのです。

 そして、壁と壁の隙間に挟まって出られなくなった少女、ミイラ。少年の友だちはインディラとミイラの二人だけでした。そんな孤独な少年はチェスと出会います。それが彼の人生を決定してしまったのです。

 日本ではなじみの薄いチェスの世界を描いた物語なのに、そんなことなどまるで気にならないというか、知らない世界だからこそイメージが広がる美しい物語でした。

 チェスの対戦中に何度も出てきた、チェスの駒の動かし方で、その人がどんな人なのか分かってしまうというのは怖いなぁと思いました。勝敗を喜んだり悲しんだりするだけでなく、チェスを通した出会いをどれだけ楽しめているのかどうかまで分かってしまうなんて!

 人生がチェスであり、チェスをすることによって生かされていた主人公の人生は、きっと幸せだったのでしょうね。有名になったり、大きな世界を目指す事より、美しいチェスをしたいと願った彼の生き方は、誰にも真似のできない世界を作り出していました。

 小川さんへのインタビュー記事 も素敵でした。

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日本の作家 あ行」カテゴリの記事

コメント

Rokoさん、こんばんは♪
TBさせていただきました。
この作品、素晴らしいですよね。
私的には本作のような作品が翻訳され、世界中の人々に読まれたらもっと日本文学の価値が上がるような気がしました。
いろいろ読みたい本があってなかなか追いつかないけど、少しつづでも読んでコンプリートしたい作家さんですよね。

将棋は取った駒をまた使えますが、チェスは使えません。
そこが儚さを助長してるのでしょうね(笑)

トラキチさん☆こんばんは
小川さんの作品を読んでいると、翻訳もののような気持になってしまうことがよくあります。
小川さんのインタビューサイトの中で、日本一のチェス刺しは羽生名人だと書かれていたのを見て、妙に納得してしまいました。

こんにちは。TBとカキコありがとうございました。
素敵な話でした。
チェスのルールは全く分からないのですが、チェスから醸し出される美しい世界を堪能したように思います。
最後は本当に切なかったです。

苗坊さん☆こんばんは
チェスを勝負としてではなく美学としてとらえていたリトル・アリョーヒンの生き方は素敵でした。
最後は切ないけど、美しい物語でしたね。

Rokoさん、こんばんわ。
この1冊の中にこんなにすごい世界が広がっているとは想像もできませんでした。本当に美しくて悲しくてあたたかな物語でした。
リトル・アリョーヒンの人生は、チェスと出会い、チェスを通じて素晴らしい出会いがあったのだから、私も幸せだったと思います。

juneさん☆おはようございます
小川さんの小説はいつも独特なのですが、これもまた独特で美しい世界観でした。
チェスに出会ったことによって人生が決定したリトル・アリョーヒン、彼は実に幸せだったのだとわたしも思います。

Rokoさん、こんばんは。
読む前はよく分からなかったタイトル、読み終えてからはこれ以外にないというものに思えました。
無限の広がりを持つチェスの世界を旅したアリョーヒンの人生はとても豊かなものでしたね。

エビノートさん☆こんばんは
ほんとに絶妙なタイトルでしたね。
チェスのために生きていたアリョーヒンの姿は、一つの美学だったのだと思えて仕方ありません。

こんにちは。
冒頭のインディラとミイラのエピソードでガッツリとハートをわしづかみにされてしまいました。
私もチェスのことは知らないんですが、さほど苦にならずこの世界観を楽しめました。
この本にめぐり合えたことが幸せ、と思える本でしたね。

ia.さん☆こんばんは
インディラの話は、不思議に懐かしい気持ちになってしまいました。
自分が納得できる生き方をするって事の大事さを感じる本でした。

Rokoさん こんにちは
>チェスの駒の動かし方で、
>その人がどんな人なのか分かってしまう
麻雀に性格が出る、というのとはまったく話が違いますね 笑

切なくて優しい素敵な小説でした。

yoriさん☆麻雀だって同じですよ(#^.^#)
何を大事にして生きていくのか?という事を考えさせられる小説でしたね。
最終的に求めるのが美しさであるというのは実に素敵ですね!
こんな世界を作り出すことができる小川さんって、スゴイ人ですね。

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