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『ファミリー・ポートレイト』 桜庭一樹

ファミリーポートレイト
桜庭 一樹
講談社

 ママの名前は、マコ。
 マコの娘は、コマコ。
 すなわち、それがわたし。(本文より)

 マコとコマコの2人は当てもなく列車に乗り、知らない駅で降りました。見知らぬ土地で2人は肩を寄せ合って生きていきます。

 私の男 の時には父と子の物語だったのに対して、こちらは母と子の物語。でも、この母親は余り母親らしくない人で、ぼうっとしているように見える娘のコマコの方がしっかりしているように思えます。

 学校には行ってなかったけど、本を読むのが大好きになったコマコはどんな時にも本を読み続けています。その姿に桜庭さん自身が投影されているのでしょうか?

 親が想像する以上に、1人っ子は1人でいる時間が長いのです。そして、1人でいる時間を楽しむ方法を必ず持っているのです。コマコにとっては、その殆どが本を読むか景色を眺めて想像することでした。

 「本ばかり読んでないで!」と言われた記憶は、わたしにもあります。そんなこと言ったって、本の中の世界は楽しいんだよ!本さえあればどこにでも行けるし、どんな人にもなれるんだから!なんて心の中で叫んでいたけれど、決して口には出しませんでした。

 だって読書の楽しさを知らない人には説明のしようがないんだもの。それ以外のことだって同じこと。

 世の中の人たちは、「いい人だと思われたい」とか、「目立ちたくない」とかって気にしてる人ばかりだから、みんな似たり寄ったりに見えます。コマコの生き方はそれとは正反対で、とんでもなくすさんでいるように見えるけど、かえって清々しいような気がしてきます。

 優しい気持ちで接してもそれが伝わらないこともあるし、冷たい態度で接していてもそこに愛を感じる場合もあるし、愛の基準というのはその人次第なのです。コマコの心の中でマコは永久に生き続けていくのでしょうね。

1022冊目(今年57冊目)☆

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日本の作家 さ行」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。TBとカキコありがとうございました。
折角TBしていただいたのに、反映されていないようです。すみません。私のは反映されていますでしょうか^^;

濃厚な内容で、読み終えた後にどっと疲れた気がします^^;
でも、それは悪いものじゃなくて、最後まで読めてよかった!と思えたといいますか…。
コマコは最初、どうなってしまうのだろうと心配になりましたが、たくさんの人と出会えて、最愛の人とも出会えて、最後は「あぁ、よかった。」と思えました。

マコもコマコも、互いに互いの呪縛から解き放たれはしなかったけれど、母と娘って、そんなものかもしれませんね。
コマコの中にはマコが溶け込んで、これからも同化していくのでしょう。

こんばんは!
「本ばかり読んでないで!」と私もよく言われました。ほんとに、四六時中本ばかり読んでいたので、「本を読んでいると、目が悪くなる」と結構叱られたりしました。
でも、こればっかりはねえ・・やめられないまま、今日に至ります。
本を読むことは、自由を手に入れることですよね?
コマコと私たちは、同類ですよね!

苗坊さん☆TB頂いてますよ
濃厚な内容をしっかりと堪能したって感じですね。
しばらくはあっさりしたものでも読もうかと思ってます。(^^ゞ
またTBしてみますので、ヨロシクね。

ふらっとさん☆
母と娘の関係って難しいですねぇ。
離れたくても離れられないってところが本音かなぁ?

ERIさん☆
コマコは読書中毒者にとっての鑑のような人ですね。
本という自由な世界を知らない人には、永久に分かってもらえないんだろうなぁ。

こんばんは。
魂を削りながら書いているようなコマコの姿は鬼気迫るものがありましたが、そうやって出来上がったものを私は読ませてもらっているのかと思うと、読書することの喜びを感じずにはいられません。
もっと退廃的なラストを思い浮かべていただけに、ラストはホッとしました。

エビノートさん☆こんばんは
作家は命がけで文章を書いているんだなぁと思うと、読む側も真剣になります。
こういう作品を生み出す桜庭さんって、やっぱり凄いですよね。

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