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『ビートルズを知らない子どもたちへ』 きたやまおさむ

ビートルズを知らない子どもたちへ きたやまおさむ著
きたやま おさむ
アルテスパブリッシング

 もし、これからの若い人たちがビートルズの曲だけを聴いても、そんなに面白くないかもしれません。なぜなら、そこには我々の世代がリアルタイムで味わった「ビートルズ現象」がないですから。(本文より)

 わたしが初めてビートルズを意識したのは、たぶん東芝の「IC Boston」というステレオのCMで映し出されたあの映像。アップル社の屋上でビートルズが歌う "Getback" だと思います。

 だから、本格的に聞き始めた時にはビートルズはもういなかったんです。でも余韻はかなり残っていました。男の子たちは髪を伸ばし始め、ベルボトムとロンドンブーツとサイケデリックの時代は体験することができました。

 ソロになってからの4人の活動はリアルタイムで見ていました。ウィングスも、イマジンも、バングラディシュのコンサートも、そしてマーク・ボランの映画を撮っていたリンゴもね。

 確かにね、今ビートルズを聞き始めた人には何がすごいのか分からないと思います。だって、今じゃ常識になってしまってることばかりなんだもの。

 それまでは作曲家と作詞家が作った曲を歌手が歌うというスタイルだけだったのに、自分たちで作った曲を自分で歌い、演奏したことも、野球場のような大きな場所でコンサートをすることも、プロモーション・フィルム(ビデオ)を作ったのも、みんな。

 男性が髪やヒゲを伸ばしたり、カラーのシャツを着るようになったのも、ファッションが一般市民のものになったのも、音楽を持って歩けるようになったのもね。

 機会均等制は、最初のアルバムのジャケットから最後の「Let it be」まで、写真の中での4人の均等分割主義にとくに反映された。また、記者会見でも4人は横に並んで発言し  ~中略~ 見える部分でのこれだけの機会均等の徹底は、ロックンロールにはまだなかったし、いまでも困難な方法である。

 これは本当に特筆すべき事なんですね!ストーンズならミック、クイーンならフレディがグループを代表してしまうでしょ。でもビートルズは常に4人を同じように並べていていたし、リードボーカルを全員が取れるグループって他にはないですよ。

 この間、友達に指摘されて気がついたんですけど、大きな会場で自分たちの声が聞こえているのかどうか分からないような状況でも、ビートルズのコーラスは決して音を外さないんですね。曲の良さはもちろんだけど、ハーモニーの美しさこそがビートルズなんだなぁと再確認してしまいました。

 ビートルズが活躍していた頃の日本の状況や、4人の精神分析など、きたやまさんだからこそのビートルズ論を、しっかり楽しませて頂きました。(*^_^*)

1074冊目(今年109冊目)☆☆☆☆☆

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コメント

ほんとにずいぶん時が経ってしまったのですねぇ。
70年代にティーンエイジを送った私は幸せでした。
ちょっと昔にビートルズやリバプールサウンドがあったし、ビートルズのメンバーがファンだったミュージシャンの歌もちょっとさかのぼれば聞けたし・・。

ビートルズ以前の音楽や時代背景を知らないと彼らがどれだけすごいことをやってきたかってわからないと思います。
あ~それを説明しなければならない時がそろそろきそうで悩みます。

先日ラジオの特番でビートルズのことをやっていましたが、Pop Musicに弦楽四重奏とか八重奏をいれたのもビートルズが最初だったんじゃないか、と。
さらに言えばPop Musicに民族楽器シタールを入れてアジアに目を向けたのも彼らかな?と。

ゆみりんこさん☆おはようございます
階級制度が残るイギリスだからこそ、世界を揺るがす音楽がドンドン出てくるのかもしれません。
ここ数年でも、イギリスのアーティストの方が刺激的ですもの。

BeatlesやStonesでインド、Simon&Garfankleでペルー、Claptonでジャマイカなんて具合に、世界の音楽を知るようになったんですよね。
あの驚きは、いまだにわたしの中に生きています。

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