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『ジョーカー・ゲーム』 柳光司

ジョーカー・ゲーム
ジョーカー・ゲーム
posted with amazlet at 10.04.27
柳 広司
角川グループパブリッシング

 昭和12年秋、結城中佐の発案で設立されたスパイ養成学校「D機関」が発足しました。そこは陸軍の管轄下でありながら、陸軍の考え方とは真っ向から違う思想を持った結城中佐の哲学が訓練生へ叩きこまれたのです。

 「スパイとは“見えない存在”であること」「殺人及び自死は最悪の選択肢」

 形にこだわる陸軍に対して、そんなことよりも仕事こそが優先であると考える結城中佐には、常識などというものはありません。

 「何かにとらわれて生きることは容易だ。だが、それは自分の目で世界を見る責任を放棄することだ。自分自身であることを放棄することだ」

 スパイとして生きるためには、あらゆる情報を得なければいけない。そのためには偏った考え方を持ってはいけないのだと、結城中佐は言うのです。この人だけは大丈夫とか、そんなことあり得ないという気持ちが、目を曇らせるのだと。

 スパイものとしても面白かったのですが、とにかく、この結城中佐という人が興味深いです。かつて敵に捕らえられ、その為に片足が不自由で、手にもひどい怪我をしているらしくて、いつも白い手袋をしているという姿が印象的なのですが、その情報すらも本当かどうかは不明なのです。

 昔も今もスパイという仕事は存在し続けるのでしょう。彼らの仕事は国の方向性を決めることさえあるのに、その姿は決して見えることがないものなのですね。次回作も読みたくなってきました。

1169冊目(今年47冊目)☆☆☆☆☆

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日本の作家 やらわ行」カテゴリの記事

コメント

Rokoさん おはようございます
戦時中の日本を描いた小説としては、珍しくスタイリッシュでしたね。続編も出ているようで、私も早く読みたいです!!

yoriさん☆こんにちは
頭の固い陸軍との攻防を見ていると、まるで今の日本と変わらないなぁって思えてしまいました。
何にも囚われないことが大事だと諭す結城中佐に惚れちゃいました!

こんばんは~。
この本、娘のお気に入りです。
中佐、カッコよすぎです。

ちなみに、続編の「ダブル・ジョーカー」では、中佐の過去もわかります。

牛くんの母さんへ☆こんばんは
益々、続編が読みたくなるぅ~!!
読みたい本が山積み状態なので、どうしよう!です。

こんばんは。
結城中佐、不思議な魅力で良かったですね。
人気作品の続編というとちょっと質が落ちるイメージがあると思いますが、『ダブル・ジョーカー』も粒揃いなので期待して大丈夫ですよ。

i.a.さん☆こんにちは
結城中佐に惹かれて、続編の予約を図書館へ入れたらタイヘン!
ずっと待つことになりそうです(~_~;)

Rokoさんへ

D機関シリーズは、毎回ワクワクさせられます。絶体絶命の状況にみえて、実はD機関側が操っていたり、どんでん返しの展開がたまりません。

あまり戦争ものは好きではなかったのですが、D機関シリーズは好きです。それと、戦前の魔都・上海の描写が素晴らしかったです。D機関と上海、似合いますね。

日月さん☆こんばんは
結城中佐のように優れた人が今の世の中にいたらなぁと思う今日この頃、先の先まで読んで行動するD機関はホントに魅力的ですね!

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