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『男一代菩薩道 インド仏教の頂点に立つ日本人、佐々井秀嶺』 小林三旅

 1956年、インド憲法の起草者の一人で初代法務大臣を務めたアンベードカルが死の直前に、自らと同じ50万人の不可触民と共に仏教徒に改宗し、インド仏教復興の運動が起こった。現在は日本人僧の佐々井秀嶺がアンベードカルの正式な後継者と認められ、インド仏教運動を継続している。

 近年、カーストを嫌う不可触民や下層階級の人々がヒンドゥー教から仏教に改宗する動きがあり、実質、5千万とも1億ともいわれるが、不可触民に与えられる保障や優先枠のため、選挙などの機会に作られる住民登録では不可触民として登録してしまうので、国勢調査の数字には表れていないとされる。公式統計ではインドでの仏教徒の割合は2001年には0.8%である(Wikipediaより)

 現在のインドの人口は約12億人、そのうちの約8割がヒンドゥー教徒です。ヒンドゥー教には大きく分けると4つのカーストがあります。ブラーミン(司祭、僧侶)・クシャトリア(王侯,戦士階級)・バイシャ(承認階級)・シュードラ(上位カーストに奉仕する階級)があり、更にその下に「不可触民」と呼ばれる人たちがいて、この人たちは人間として扱われていません。

 ヒンドゥー教徒である限り、どんなに勉強しても、どんなに働いても、この「不可触民」という身分から逃れることはできないのです。国の法律ではカースト制度は撤廃されたことになっていますが、現実には根強く残っているのです。どのカーストに生まれたかだけで、その人の人生が決められてしまうんです。

 ヒンドゥーから仏教へ改修したからといって、急に世間が変わるわけではありませんが、少なくとも本人の心の中にある「自分は卑しい身分である」という縛りが取れ、自分は自由なのだという気持ちが生まれます。そうすることによって、明日への希望が生まれることこそが重要なのです。

 アンベートガル氏が始めたこの活動を引き継いだのが佐々井秀嶺氏です。彼は日本での仏教の修行に疑問を持ち、外へ出ていった人です。ふとしたきっかけで訪れたインドで、彼は運命の仕事に出会ったのです。それから40年近くの年月、これまで救われずにきた人たちを助けるために、身を粉にして働いてこられ、今はインド人として生きていらっしゃるのです。

 宗教とは、本来人間を救うために生まれたものであるはずなのに、どうして宗教が差別を生んでしまうのでしょうか?どうして宗教同士が戦いを生み出してしまうのでしょうか?

 イエスも仏陀もマホメットも、どの神も仏も、人々が幸せに暮らすことを望んでいたはずなのに、それを私利私欲に摩り替えてしまったのは誰なんでしょう?

 とにかく、この本は素晴らしかったです。今年読んだ本のダントツ No.1です!

 こんなにスゴイ人がいて、インドで頑張ってらっしゃるということに驚き、この方の存在を一人でも多くの人に知って欲しいと心から願っています。

1215冊目(今年93冊目)☆☆☆☆☆☆

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伝記・日記・ノンフィクション」カテゴリの記事

コメント

そんな日本人がインドにいるなんて、初めて知りました。
RoKoさんが今年1番というからには、読んでみなくては!
早速、探してみま~す。

ジュールさん☆おはようございます
ぜひぜひ読んでください!
読んだら感想も教えてくださいね。

インドでのカースト制度からの脱出という人権獲得の運動の中心に日本人がいるということ、すごいと思います。
インドで有名な佐々井秀嶺氏が日本では知られていないことも悔しいです。
読み応えのある本でした。

牛くんの母さん☆今晩は
我家の近所にインドのインターナショナルスクールができたのですが、ここにはIT系の仕事で日本に働きに来ている人たちの子供たちが沢山通って来ています。
通常の職業はカーストによって限定されますが、ITはカーストに縛られないので、ここに夢を託す人が増えているのだそうです。

一説には1億いるとも言われている不可触民を救うために働かれている佐々井氏の存在を、日本でももっと知ってもらいたいですねえ。

>一説には1億いるとも言われている不可触民を救うために働かれている佐々井氏の存在を、日本でももっと知ってもらいたいですねえ。

そうですよね!
去年、佐々井師が44年ぶりに日本に帰国した時も、ほとんどマスコミに登場しませんでした。
ドキュメンタリー番組は作られたようですが、深夜の放送だったので、見た人はどのくらいいたのかな・・・
(私も見逃しました・・・)

牛くんの母さん☆
わたしも見逃しました。悔しいです (>_<)

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