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『海に沈んだ町』 三崎 亜記

海に沈んだ町
海に沈んだ町
posted with amazlet at 11.04.25
三崎 亜記 白石 ちえこ
朝日新聞出版

 三崎さんが描く世界はいつも不思議で、そんな場所ないでしょ!と言いたくなるようなものが多いのだけど、「海に沈んだ町」を読んで、とてもドキドキしてしまいました。

 ベネチアのように、少しずつ海に沈んでいく町もあれば、地盤沈下で突然沈んでしまうこともあるのだろうなと想像してしまいました。

 そんな風に物理的に沈んだ町もあれば、存在が「沈んでしまった町」もあります。かつては新しい町であったのに、世代交代が行われないまま月日だけが流れ、人も建物もすっかり老朽化し、ゴーストタウンと化してしまった「ニュータウン」。

 かつては流行の先端であるとみんなが信じていた「団地船」。時が止まってしまった町。そんな場所が本当にありそうな気がするのです。

 交通量が増えたから大きな橋に架けかえるというなら分かるけど、交通量が減ったから小さな橋に架けかえるという通達が本当に来たらどうしよう?これが一番怖かったなぁ!

 「そんなはずはない」と思っていたことが現実に起こってしまった時、人間は無力なんだなぁって事を強く感じました。やっぱり三崎さんの描く世界は魅力的です。

1298冊目(今年39冊目)☆☆☆☆☆

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コメント

4月に読まれたのですか。
複雑な思いの感想になりますよねぇ。
ある地域が出たり入ったりできなくなる、そんな事態は三崎さんは現実世界にあるシチュエーションをデフォルメして見せてくれているはずなのに。デフォルメじゃなくなってしまっている…。

ディックさん☆こんばんは
「いやなぁ渡世じゃござんせんか」なんて、座頭市みたいなことを言いたくなる今日この頃、この本の物語はもうフィクションじゃなくなってますね。

Rokoさん、こんにちは!
とっても面白かったです。
Rokoさんも5つ★をつけていますね。
すっごく面白い短編と、そうでもないかなあ・・・(失礼!)っていうのと混在していたので、悩んだのですが、私は4つ★半にさせてもらっちゃいました。
三崎作品、シュールで気に入っています。

latifaさん☆こんばんは
三崎さんの描く世界って怖いんだけど面白いなぁって、いつも思ってます。
次はどんな世界を見せてくれるのか期待してます。

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私が好きなのは「団地船」「彼の影」「ニュータウン」です。 [続きを読む]

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