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『すぐに頭がよくなる!「超速」勉強法』 園 善博

 せっかく勉強して覚えたことを、いかに頭の中に定着させるか?ということにばかり気を使いがちですが、そのためには最初の記憶である短期記憶「ワーキングメモリ」が大事だと著者は力説しています。

 ワーキングメモリとは「作業するために必要な記憶」のこと。

 ワーキングメモリがないとこんなことが苦手になるそうです。

  • 暗算が苦手
  • 暗鬼が苦手
  • 人と会話するのが苦手
  • 本を読むのが苦手
  • 2つの作業を同時に行うのが苦手

 つまりワーキングメモリを強化すれば、いろんなことが楽にできるようになるってことですね。

 そして、もう一つ

 既有知識がないと、ワーキングメモリが働かない

 すでに知っている知識と関連付けをするからワーキングメモリを使えるわけで、それがないと効率よく覚えることができないのだそうです。

 ということは、基本がないと応用が効かないということに結びついてきます。だから、知らないことがあったら、いきなり難しい所から入らないで、基本的な簡単な部分から入っていかないと身に付かないということなんですねぇ。

 こういう基本的なことって、案外気付いていない人が多いんじゃないかなぁ?自分が理解できるレベルから積み上げていかないと、時間の無駄でしかないのですから。

1310冊目(今年51冊目)☆☆☆☆☆

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コメント

 ワーキングメモリの問題僕よく考えるのです。その前の前提、記憶には5つの種類がある。1.エピソード記憶、2.短期記憶、3.意味記憶、4.手続き記憶、5.プライミング記憶。5つ目は話が逸れるので、できるだけ簡単に。プライミングはいわゆる自明性の問題を解決する原始的な記憶ですね。

 4と並んで1番古い故に、大脳基底核って最高に古い層の小脳に近いパーツに宿る記憶ね。これはそれこそ爬虫類の時代から動物が持つ好き嫌いの感情、モチベーションの感情を支配してる。好き嫌い/モチベーションイコール「その気になる」的意欲ね。これに、1番機能で貢献してるのは、快不快を司る偏桃体ですね。しかし、これはよく知られてないのですが、快不快以外に意欲に関連してる重要な要素があります。それが自明性。

 自明性ってここは当たり前の場所、自分の力を遺憾なく発揮できるから安心していいよサインのことね。自明性を保証するのは、その周りにあるものをよく認知してるかどうか。要するに一度経験があるような刺激であれば、認知は深くなる。認知が深くなると、心理の浅いところでは無視していい。ただし、よく知ってるよその空気、分かってるから、そこに馴染もう的な気構えはやはりどっかで機能しててほしい。

 それでエネルギー容量を食う人間で言えば、理性的な機能でここをフォローするのは馬場ばかしいから超原始脳に任せる。その原始脳の機能がプライミング記憶です。デジャブも、またこれが本当によくある「何か具体的に思い出せないけど知ってる気分」も「自動的に心と体が動くよ」現象全部、プレイミング記憶とそれプラス手続き記憶が連動して起こる訳ね。自明性が保証されれば、人は何でもそこで思いついたことができる的な安心感のもと120%の実力が発揮できる。

 それ以外に、海馬と視床下部と偏桃体と基底核が連動するバベッツ発火があるけど、ともかくモチベーションの正体ってかなり動物的なメカニズムとして説明できるみたいね。まあ、それ自体は当たり前なことだけど。

 で話は本題のエピソード記憶と短期記憶に戻る。他がさまざまな原始脳とあるいはブローカ、ウェルニッケ言語野とか脳の奥の奥と海馬の連携で機能が起こる現象なのに比べ、エピ記憶、短記憶の2つは、明らかに前頭葉連合野という類人猿時期に高度発達したかなり新しいパートの機能に現象が起因してます。

 これが働かない人はどうなるか、皆さんはよくご存知でしょう。突飛な人、どん臭い人、エキセントリックな人って、多くの場合、ここの不具合があるみたいですね(ちょっと失礼なコメントになってすいませんね)。この問題は追って考えていきたいです。では。

じんくろさん☆こんばんは
既有知識がいくらあっても、最初の形のままでしか利用できない人、要するに応用が利かない人ってのは、新しいことに対応できません。
それが積み重なると、新しいことが嫌いになります。ルーチンワークに固執する、いわゆるお役所仕事になってしまいます。
ドン臭いかヒステリックになるかの2極分化している今の日本って、やーな感じ(>_<)

『クリスティアーネは電気映像で夢を観るか』


 失礼な言い方になってしまったのはいろいろ理由があって。先日、僕の友達の佐藤君(仮名)がある女性の身の上に降りかかったワーキングメモリに関わる問題を詳しく話してくれましてね。これは非常に含蓄が深い話なので、メモを起こしておきました。仮にその女性を鈴木さんとします。ちなみに、佐藤君は経営コンサル誌の記者で、もともとは電力産業の記者が長く、業界紙記者経験は長い。しかし、3社目の今の会社の経営状況は著しく悪い。ライン外でけど、一応上層部に親切な部長から、抜き打ちの昇進試験が行われるって話を聞いてます。焦燥感に。滑ったら確実にリストラされるらしい。だから、勉強をしないと大変なことになるって職場の噂に悩まされてる状況下での話ね。この話はダブルトリプルで、本当にワーキングメモリ問題を子と細かく考えさせられます。始まりです。佐藤君は鈴木さんに電話したんです。で、


一  悲しみのラドン水脈


佐藤君  「電話大丈夫? 忙しくない?」と聞いたのですよ。すると、鈴木さんは突然、
鈴木さん 「新聞見た? 浜岡原発が止まるって快挙じゃない? 今までの日本はぬる湯だったんだよ」だって。
佐藤君  「ちょっとそれは穏やかな言い方じゃないよ。僕も電力産業の専門記者を長くやった経験があるんだよ。思い出してよ」鈴木さんは実は昔から「そういう細かいこと」はよく忘れるよう癖があるんですね。20回位言ってるそうなんですが、それでも忘れるのは直らないんですね。「忘れてしまったことは仕方ないから、ほっといて頂戴」だって。やはりこれはワーキングメモリの話なのね。それでも、佐藤君はかつての自分の専門領域であることをちゃんと思い出してもらおうと思って、
佐藤君  「ぬるま湯というのはちょっと相手に目線を合わそうとしないような発言だね。ラドン湯位にしといたら? ほら、僕だって元専門家な訳でしょ? 専門家は専門外の人から真剣に考えてる内容をぬるま湯と言われるとちょっといい気持ちしないと思うよ」というと、
鈴木さん 「でも、最近の若い人には頭がいい人がいいから、浜岡とか原発とかはきっと何とかなると思うよ」
佐藤君  「確かに日本はよりにもよって原発なんかに頼って、しかも頼り過ぎなのは問題だとは思うよ。でも、一方で、『何とかなる』から任してよと、専門でない人が専門分野でノーばっかり言って、対策として、具体案は専門家が出すのがいつものパターンでしょ。その上で、専門家の案は、どんな案でも『ぬるま湯だよ』と一蹴されるのが目に見えてる。それはそれで、専門じゃない人のおごりというか、目線が上から過ぎてる気がするよ。それじゃ、不公平とも言える。それに、今の僕の雑誌って、経営コンサル誌でしょ? 接遇とか話し方の特集もよくやる。大抵の接遇セミナーで相手に非がある時でも、『謙虚に、目線を相手に合わす(偉そうにしない)』のってとっても大事だって教えてるよ。仮にも僕だって、そういったコミュニケーション問題ではプロの端くれですからね」と言ったんです。するとね、
鈴木さん 「その問題は若い人が『何とか』するんだよ。だって、ある70代の人が10年前の話だけどこう言ってたんだ。杉浦さんって人だよ。『僕達が何とかしないと駄目だよ』って。だから、あなた達が何とするんだよ」と言うので。佐藤君は、鈴木さんの言ってる言葉の意味が全然分からなくなっちゃった。何で杉浦さんが出てきたんだろ? 狐につままれた感じです。だって、よく見ると、話が2回飛んでる戻ってきてるもんね。すぐには分からないでしょ? それで、どういう意味だか聞いたそうです。どうやら、後で考えると、鈴木さんの中では、「若者だけが専門的な問題に口を出していい。自分達年配者はそういったことには口出ししてはいけないよ。黙れよ」と糾弾されてると急に思い込んでしまったようです。きっかけは自分の「若い人は頭がいい」という発言だったのですがね。もちろん、佐藤君はとっさにそこまでは考えが至らなかったのですね。だから、繰り返し意味を聞いたんですが、どの問いに対しても鈴木さんは沈黙します。多分自分の言ったことが伝わらないことが急に恥ずかしくなってしまったみたい。それで、伝わらないのを相手のせいにする方法を考えてる訳ね。実は鈴木さんはそういう人なんですね、大抵の場合^^。しかし、その時は、その上でこれといった冴えた逃げ手がなかったので、急に鈴木さんはあたかも佐藤君の問いに答えて言うフリをしてこう言ったんです。


二 レーナ、君は洗濯をしなくてもいい


鈴木さん 「パーティを開きたいだけ、家でやるかいつもみたいに雲海でやるか悩んでるの」え?
佐藤君  「パーティ?」ちょっとびっくりしながら、話を合わせます。佐藤君には幼馴染のフィアンセがいます。佐藤君と彼女とにとって、鈴木さんは子供の頃からいろいろお世話になっていましてね。佐藤君とフィアンセは本当に長い昔から、そうやって鈴木さんと話を合わせてきたんですね。まあ、それは大体いつものパターンだった訳です。それ以上に「話せば長くなるのだが」非常に可哀想な身の上の女性なので、鈴木さんには日頃から佐藤さんとしては同情の気持ちが多々あった訳ね。
佐藤君  「ああ、今度はパーティの話ね。分かった分かった。聞きますよ聞きますよ」
鈴木さん 「人数が決まらないのよ。長谷川君と淑子ちゃんが自分とこの家族を呼ぶと言ってる気がするから」
佐藤君  「気がするって、それは聞いたら分かるじゃん。簡単だよ。聞けばいいじゃない?」
鈴木さん 「そういうことはね、ぎゃーぎゃー言うことじゃないから、黙ってるのよ。ぎゃーぎゃー言っても嫌がられるばっかりなんだから。経験で分かってるよ」
佐藤君  「じゃあ、人数を決める前に、パーティをどこで開くかを決めれば、かなり楽になるんじゃない? もし、いつものお店、あの雲海でやるなら、人数の心配はしなくていいし、店だって早めに予約しないと」
鈴木さん 「うちって元貴族の家なのよ。だから、お父さんは家系に恥じない舞踏会が開ける位の居間を作りたいって設計図を残して亡くなったの。考えてみれば、これを利用しない手はちょっとないわね」
佐藤君  「よし決まった。長谷川君と淑子ちゃんとこはね、いつも言ってる。鈴木さんのことはずっと心配なんだって、本当に。両方の家族が来るかどうかはともかく2人とのそういう付き合いは大事にしないとね。だから、長谷川君と淑子ちゃんには僕が探りを入れておこうね」
鈴木さん 「でも、人数も決まらないし、場所も決まらないし」
佐藤君  「場所は今決めたじゃん」
鈴木さん 「沈黙」
佐藤君  「?」
鈴木さん 「この前、クリスティアーネのアパートに行ったよ」
佐藤君  「え、何でクリスティアーネの話になるの」
鈴木さん 「すごい豪華なアパートでびっくりしたんだ」
佐藤さん 「豪華なのにアパートなんだ? 賃貸な訳? あそこは旦那さんの実家が資産家だからローン組むお金あるでしょ?」
鈴木さん 「わざわざ人の家に行って、ローンをいくら払ってるかとか、立ち入ったこと聞けないでしょ?」
佐藤君  「別に聞かなくていいけど、賃貸じゃないでしょ、マンションだと思うよ?」
鈴木さん 「賃貸かどうか知らないけど、アパートだよ」
佐藤君  「ああ、賃貸住宅のことアパートって言うんだよ」
鈴木さん 「(沈黙)」
佐藤君  「?・・・・・。ああ、クリスティアーネの旦那さんはどうしてるの?」クリスティアーネの旦那さんは今から35年年前、歩道橋から落ちて脳震盪を倒れたんですよ。それ以来、障害者手帳をもらって、かなり深刻な思考力不全感に悩まされているはずなんですね。日頃からそれを佐藤君は気にかけてて。
鈴木さん 「ああ、あの人は馬@鹿@になってるから。病院に入院してるの。クリスティアーネはあの人の悪口ばっかり言ってる」
佐藤君  「(ええ?) ともかくクリスティアーネの家は長女のレーナが、毎日家にクリスティアーネの面倒を看ててさ。凄く愛情が深いんだよね。凄い凄い」


三 「ノイシュバインシュタイン城地図」と破られた約束


鈴木さん 「クリスティアーネは毎日何してるか分からないよ。することないでしょ? みんなレーナがやってくれるから。お姫様みたいねって言ってやったよ」
佐藤君  「待って待って。そんな皮肉を言っちゃいけないよ」
鈴木さん 「クリスティアーネはやることないの。この前電話した時、私が『何してる?』って聞いたら、『洗濯してる』だって。うわははは」
佐藤君  「そうか。洗濯位は自分でやる訳だ。そこはしっかりしないとね」
鈴木さん 「洗濯なんて、ボタンを押すだけでしょ? 誰でもできる。乾燥機だって自動にかかるでしょ。電話かけたら、洗濯してるだって。うふふふ」佐藤君は鈴木さんのこの話のへそとして、ここが笑うところ何は分かっていたけど、ちょっと怖くなって聞き逃すことにしたのね。
佐藤君  「クリスティアーネは本当にやることないの? 趣味は」
鈴木さん 「知らないよ」佐藤君はそれ位聞けばいいのに、42年間も続いてる長い付き合いなのにと思ったけど、ぐっとこらえて。
佐藤君  「本とか読まないの?」
鈴木さん 「だって、あの人日本語分からないんだよ。喋れないでしょ」確かにクリスティアーネは半世紀もいてどうしてだか日本語が全然駄目なんだそうです。昔昔、鈴木さんはまだ2才だったレーナを連れてよく町を歩いてたのね。その当時、クリスティーナは鈴木さんの勤め先の役所にも、何回も筆談でいろいろな手続きをしにきたんだって。やっぱりレーナを連れて。鈴木さん、英語を教えてもらおうと思ったんだって。それで、鈴木さんが声をかけたのが最初ね。始めは、ドイツ人ということで、すこしがっかりしちゃったそうです。しかし、考え直して、鈴木さんはそれから40年間、ずっとクリスティーナに付いて、ドイツ語の勉強を始めた訳ね。だから、鈴木さんは今ドイツ語ぺらぺらで、逆に日本語だ駄目駄目なクリスティアーネの唯一の友達になってんだって。
佐藤君  「じゃあ、TVはどうなの?」
鈴木さん 「だって、あの人日本語分からないでしょ?」
佐藤君  「じゃあ、TVは観ないんだ」
鈴木さん 「TVはあったよ」
佐藤君  「じゃあ、観るの」
鈴木さん 「でも、日本語分からないだって」
佐藤君  「観ないのかな?」
鈴木さん 「でも、TVがあったよ」
佐藤君  「TVのあったのは分かったけど、それ観るのかな?」
鈴木さん 「日本語分からないから」佐藤君は(何だか卵が先か鶏が先かみたいな話になってきたなあ)と思ったそうです。
佐藤君  「分かった。TVはあるけど、観てるかどうか分からないんだね?」
鈴木さん 「電話切るわ」突然そう言われたそうですね。「うちはね、今大変なことになってるの。ドイツ語の勉強のために、ノイシュバインシュタイン城の地図をいっぱい買ってきてね。7つの縮尺で開いてるところ。テーブルが大変なことになってるから」
佐藤君  「分かった。僕は最初に電話大丈夫って聞いて、大丈夫って教えてもらったから電話してたけど、大変なことになってるのは今分かった。分かったから切るよ。またね」
鈴木さん 「大変なことになってるのよ」
佐藤君は、その後出先であわてて夕食を済ましてから、さっきの人数を確認する件、探りを入れるという約束を思い出して、長谷川君のところに電話をかけました。
佐藤君  「家族来るの?」
長谷川君 「ああ、さっき敏子ちゃんつてに聞いたよ。内輪でやるから僕と敏子ちゃんは、誘えないって。鈴木さんからのメールに書いてあったって。それから、何か今回は雲海でやるとかって話だね」
佐藤君  「ええ~? それ、僕の聞いてる話と違うよ~」


四 経営コンサルは居間で『ハロー効果』に踊る


 佐藤君もさすがにそこまでは、目に余るものがあったので、何か言ってやろうと思ったそうです。ところが、そこに駄目出しで、フィアンセから電話がかかってきました。
フィアンセ「鈴木さん、佐藤君が長谷川君を呼んだ方が自分にとって得になるって、ぎゃーぎゃー言われるので、困ってるって言ってたけど何かあったの?」
佐藤君  「?」少し経ってから、佐藤君は急に長谷川君がある業界最大手の電力会社の課長をやっていて、昔産業記者だった頃友達付き合いの傍ら情報交換をしてたことにやっと考えがいたりました。凄い話だなあ。
 佐藤君はそこはこらえることにして、改めて電話でこう言ったのです。
佐藤君  「鈴木さん、僕は、前にも言ったと思うけど、経営コンサルの雑誌で、コミュニケーションの問題ではプロですよ。ちょっと見方を変えると、いろんな問題が解決しますって。たとえば、とっさで分からなかったけど、僕は鈴木さんの話は言われなくたって、ちゃんと大体を理解することだって、できるんですよ。時間をかければね。考えたんだけど、さっきの若い人達が何とかしないと駄目→杉浦さんが『僕達が何とかしないと駄目』→だから、あなた達ががんばりなさいって言ってから、クリスティアーネの話になったのも大体裏の筋書きがわかるから安心してね。つまり、鈴木さんは『お年寄りはこの件に口出しするな』と言われたと思っちゃってたんでしょ。僕はそういうつもりはなかったから、大丈夫だよ。本当に安心してね。だから、杉浦さんの話が出てきたんだよね。杉浦さんはつまり鈴木さんと同世代なんだもんね。この人達は高度成長を支えてきた人達だから、自分達の力でこそ物事は何とかなるって、責任感もあるし、実績もあるし、自負もある訳だ。そこを鈴木さんは自分の立場に重ねて、忘れないでほしいと思ったのね。でも、それ以上言ったら、若い世代の自立心を損なうという配慮もあったんでしょ? だから、話を変えようと思ったんだ? ただね、そういう風に無理やり話を変えると、形上は確かにその場がしのげたような気がするでしょ? 本当はね、違うんだよね~。僕も専門的な立場で、そういうことはきちんと説明することできるけど、杉浦さんの話が整合性がないなってご自分で気が付いた場合、その時点で、そこを気が付かないフリして、他の話題に飛んじゃうと、飛んだ先で不思議な現象が起こるんですよ。たとえばさっきの話で言うと、飛んでいった先のクリスティアーネさんの話がね、いかに整合性があっても、杉浦さんの話が不整合感が尾を引いちゃう。クリスティアーネさんの話まで、不整合に見えちゃいますよ。これは不幸な現象だけど、よく起こる現象でもあるんです。この現象を学者達は『ハロー効果』って学者が呼んでる。wikiをググれば分かるけど、データをとって実証されてる。鈴木さんは確かに急に話が飛び石になる傾向があるみたいだよね。急に話が飛んだら、確かに相手は困りますよね。でも、全然大丈夫ですよ。たとえば、整合性がなくなったら、『矛盾しちゃったなあ、困ったな』、話を変えたくなったら、『話題変えたいけど、OK?』と前置きするだけでみんな解決するんですよ」それだけ言うと、鈴木さんが何か黙り込んじゃったのが分かったんだって。それでね、佐藤君は、なんて思ってるのか尋ねるのは経験上よくないと言う判断があって、
佐藤君 「じゃあ切るからね」って言って切ったんですって。
 すると、佐藤君は次の朝飛び上がることになった。朝一で、鈴木さんからメールが来てた。

「佐藤君

 昇進試験がやっと合格したんだね。これでリストラは回避されたんですね。
 おめでとう。電気の専門知識が役に立ってよかったと思います。
 私も亡くなった夫と私の年金が長いこと不払いで、
 結局出ないことでずっと悩んでたから、あなたの問題を心配しなくてよくなったのはほっとしました」

 って内容だったそうです。

 佐藤君はあわてて、鈴木さんの家に電話しました。
佐藤君  「鈴木さん、今ノイシュバインシュタイン城の地図広げてない? 大変なことになってない? 電話今大丈夫?」
鈴木さん 「地図はね、居間じゃなくて書斎で開いてる。でも、頭が痛いからややこしい話は頭が痛くなるのよ。本当に頭が痛くなるの。本当にそうなの」
佐藤君  「手短に言うと、返ってちょっとややこしくなるけど、まあいい。言うよ。僕は昨日昇進試験の話しなかったよね。鈴木さんには、昇進試験受けたら手ごたえを真っ先に連絡するって約束してたじゃない? 連絡しないと約束違反でしょ? 僕は約束を破ったことないじゃないでしょ? でも、昨日は一言も話しなかった。ってことはあの時点で昇進試験は行われてなかったってことでしょ? それで、最後の電話は夜遅かったでしょ? 夜だから会社はやってないでしょ? っていうことは、昇進試験はまだやってないでしょ? それで今日は土曜日でしょ。土曜日は会社休みでしょ? ということは、試験はまだない。だから、もちろん、僕達のリストラの不安はまだ全然回避されてないってことじゃない。おめでとうはないでしょ? 分かるよね? 分かってるよね? 分かっててやったんだよね? きちんと考えればわかることでしょう? 同じことをまたやられたら、僕は傷つくよ」
鈴木さん 「分かった」
佐藤君  「分かってないよ~」
鈴木さん 「昨日の話を聞いて、偉そうしだったからさ、昇進が決まったと思ったんだよ」


五 時をかける「暗闇のスキャナー」


佐藤君  「あのね、たとえばだよ、鈴木さんが如何に偉そうに、『ぬるま湯』体質を批判しても、どんなにそれが偉く見えても、鈴木さんは明日東京電力の課長になることはできない訳じゃない? だから、『偉そうに見える』ことと、『昇進試験にパスすること』は何の関係もないんだよ。ちゃんと考えれば分かるでしょ? そこは察してもらわないと困るって。話が飛ぶから気をつけようとって言ってたのが最初でしょ? 『偉そうだから』っていう話から、『リストラの心配がない』なんて話になるなんて、なんで、そんなに話が飛ぶんだよ」
鈴木さん 「困るのはこっちだよ。私は一人が好きなんだから、一人にしてくれない人がいると、怖いんだからあ~」
佐藤君  「傷ついたのは僕だから、それは今話すことじゃないでしょ?」
鈴木さん 「私はおばあちゃんなんだから、ややこしい話は全然分からないのよ。話だって、『元気?』『元気だよ』位の話がいいの!」
佐藤君  「でも、電気の話をされたら、専門家だから困るから。そういう専門を長いことやってたって前から言ってたじゃない。それに元専門家って、言ったじゃん。元専門家って言うのは前にも言ったように、電気の専門家の仕事をリストラされて今の会社にいるってことだよ。別に昇進試験に電気の知識は役に立たないって。経営コンサル誌なんだよ。それって、何回も言った話じゃん」
鈴木さん 「あのね、私はそう言うことみんな忘れちゃうの。いつもそうなの。ちっとも覚えていないんだから。おばあさんなんだから!」
佐藤君  「忘れてもいいって。でもね、忘れたら、何か決め付ける前にちゃんと本人に確認してよ。クリスティアーネさんの旦那さんの知的障害のこと、鈴木さん別の言葉で繰り返し言うでしょ? この件で、鈴木さんは旦那さんと同じことを言われる可能性だってある。でも、鈴木さんなら、名誉毀損罪で訴えることができるでしょ? 旦那さん障害者手帳持ってるんだよ。下手すると、裁判でも勝てないんだから、涙を呑まないと駄目。そういうつもりで、物を言わないと、原発の話どころか本当に何も言えなくなるよ」
鈴木さん 「あなたが嫌いなのよ。私を一人にして!」でも、鈴木さんにはクリスティアーネさん以外に友達らしい友達がいないようなんですよ。実の兄弟にアポを打診しても、今忙しいとことわれれちゃったりして、時々めげてるパターンさえある。だから、未来の話だけど、3週間後には佐藤君の電話を寂しそうに待ってる。そんな未来のワンシーンが佐藤君の脳裏を過ぎりました。何でこんな未来のことまでよーく、俺にはわかるんだろ? 俺にはスキャニングパワーがあるのか? 佐藤君は一人で方をすくめていました。しかし、これはいつものことですからね。
佐藤君  「今はその話はしない方がいいよ。3週間後にまたかけるから。その時話すね。まあ、僕の話を聞くだけ、話を聞いてくれてありがとうね」
鈴木さん 「話って、もしかして、リストラの話? あなた、3週間後って。あなたとうとうリストラちゃうんだ? リストラされるんでしょ?」
佐藤君  「だから、話飛んでるじゃん。先の話思い出してよ~」
鈴木さん 「だって、私ってワーキングメモリキャパが低いんだも~ん!」
佐藤君  「何だか、筒井康隆の『ワースト・ワースト』なってきたなあ」これ実話なんだよな。やれやれ^^。

                                                     (終)

 ご免なさい。でもね、今回のまちがいはまず第一にどういう形であるにせよ、実名が辿れる形にしてしまった昨日の某ソーシャルネットワークでの僕のコメントの方ですね。どういう形にせよ、ハンドルネームの発言から実名が辿れる形にするのは良くないです。あっちの問題はこの場合かなり大きい。そのせいもあるんだけど、1つだけRokoさん、ご免。僕のハンドルネーム、あっちでストレートに出さないでね。だから、大元の僕の方のコメントを削除しました。それから、こっちの問題ももちろん難しい問題で僕はよく考えないといけないと思います。その件では謝ります。短くできなくて本当にご免なさい。

(誤)『ワースト・ワースト』→(正)『ワースト・コンタクト』。やれやれ。

じんくろさん☆こんにちは
了解~、あちらでは本名でってことで(^_^)

 ああ、何かご配慮にとっても痛み入りますよ。
 どうも、ありがとう。ではでは。

 いろいろご迷惑かけました。某ソーシャルネットワークで、樽井さんと雑談をしました。「漢字3文字の人黒産は全然キツくない。ひらがな4文字は少しキツい」という話を固めました。「本当の僕はそれ程、3文字と4文字はそれ程別々にしてない」んです。それなのに、こんなことまで皆さんに心配をかけてしまう自分がふがいないです。鈴木さんの場合が特例になってしまったのですね。それは僕が悪いんです(自分でも後からきがつきました。力及ばずですね)。
 鈴木さんの話が脚色し切れなかったからです。本当は脚色は得意な方なのですが、「佐藤さんとしては少し強力過ぎる話だった」ので。つまり、3文字の人と4文字の人と佐藤さんがこの場合は全く同じ人物(僕)なのです。鈴木さんは僕の親族で怒りっぽい人なので、半世紀近く相当低姿勢です。少なくとも、そうあろうと、精一杯努力を継続しているのに(ため息)。
 時々『風の歌を聴け』(村上春樹ですね)でいうと、ノーヒットノーランの確率で治らない病気を抱えて、かつ「ライフ」の敵ボス並に意地悪な女の子を介護をしてる気持ちになります。追い詰められてしまうのですね。だから、考え過ぎないようにしなければ。ROKOさんのサイトに来る多くの皆さんのように好きなことだけを考えてる努力をちゃんとしてたら、辛い記憶なんか2時間で吹っ切れるだろうに。僕の楽天性は機能不全だなあと。本当にデキが悪いなと反省しています(どうか、許して下さいね)。敬具。

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