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『リタの鐘が鳴る』 早瀬 利之

リタの鐘が鳴る

早瀬 利之

 NHKで2014年9月末から放映された朝ドラ「マッサン」のモデルとなった、ニッカウヰスキー創立者の竹鶴政孝の妻リタさん(ドラマ内ではエリーさん)の物語。

 スコットランドへウィスキーの勉強に来ていた政孝さんと恋に落ち、見たことも想像すらもできない日本へ行くことを決めたリタさん。政孝さん26歳、リタさん24歳の時に、彼の妻になると決め、日本人に帰化し、64歳で亡くなるまでマッサンの支えとなった人です。

 ドラマではウィスキーを日本で初めて作ること、北海道の余市に自分の工場を作ることがストーリーのほとんどで、苦悩する夫を支える妻として描かれる部分がほとんどでしたが、それ以外にも彼女は様々な活躍をし、艱難辛苦を乗り越えてきたことがこの本には書かれていました。

 夫の仕事のために何度も引越しを余儀なくされますが、リタさんは何処へ行っても自分の場所を見つけてきます。教会へ通い、近所の人に英語やピアノを教え、自宅へ訪れる人には料理をふるまい、彼女の人格に皆が親しみを覚えてくれるのです。更に、英語を習いに来てくれていた家族から資金援助をしてもらったりもしています。

 夫の仕事に関わる苦労は、大変ではあるけれど「乗り越えられるハードル」であると、常に夫を盛り立てていくところは、苦労を苦労とは思わない強さを感じます。

 しかし、第二次世界大戦中は、ただ単に見た目が外国人である為にスパイ疑惑を掛けられてしまいます。ほとんど外にも出られず、軟禁状態で暮らした数年はどんなに辛かったのでしょうか。

 戦後、ウィスキーは飛躍的に売れるようになり、ニッカウヰスキーは大きな会社になっていきます。マッサンの成功というリタさんの夢は叶いましたが、生まれた土地から遠く離れた日本での彼女は本当に幸せだったのでしょうか。ちょっと悲しげなリタさんの写真を見るたびに気になってしまいました。でもそれは、本人にしか分からないことだったのかもしれません。

1427冊目(今年85冊目)☆☆☆☆

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