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『Blue』 葉真中 顕

Blue

葉真中 顕

平成という時代があった。
平成が始まる日に生まれ、終わる日に死んだ一人の男がいた。名は青、母親は彼をブルーと呼んだ。

 青梅で教員一家5人の刺殺事件が発生した。警察は犯人をこの家で引きこもっていた次女の犯行と発表したが、この事件を捜査していたある経験は、違う犯人がいる可能性を感じていたのです。

 犯人だとされた次女のことを調べていくと、新たな事実が分かってきます。そして彼女には青(ブルー)という名の子供がいたことが分かってくるのです。

 この物語には、家族に押しつぶされてしまった人、家族の愛を感じたことがない人、家族のために犠牲になってしまった人が登場してきます。子供を愛せない親、親を信じられない子。その連鎖が事件を生んだという悲しさが、物語全体を覆っています。

 最近、子供への虐待がやっと問題視されるようになりましたが、表面化しているのはホンの一部だけです。学校でもイジメも問題だけど、その根底にあるのは家族の在り方なんじゃないかと、この物語を読みながら何度も感じました。

 自分の不満のはけ口を子供に向けてしまう親。それを放置してしまう社会。子供を大事にする社会なんて建前は空しく響くだけです。

 家族以外からの愛はもちろん大事なことだけど、子供の心の奥に残ってしまった「親から愛されなかった」という悲しみを癒せるのは何なのでしょうか?

#Blue葉真中顕平成 #NetGalleyJP

1522冊目(今年60冊目)

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