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『禁忌』 フェルディナンド・フォン・シーラッハ

禁忌
TABU

フェル ディナンド・フォン・シーラッハ
Ferdinand von Schirach

 ゼバスティアンは文字のひとつひとつに色を感じる「共感覚」を持つ人でした。でも、それを誰にもわかってもらえないので黙っていました。でも、その感覚が後の彼の職業に役立ったのかもしれません。

 この物語は「緑・赤・青・白」の4つの章で構成されています。「緑」では主人公のゼバスティアンの生い立ちが語られます。良家のおぼっちゃまとして生まれ、寄宿舎のある学校で学び、平凡な学生生活を送っていますが、彼は普通の人とは違う感覚を持っていて、それを誰かに説明しても分かってもらえないという気持ちを抱えて生きています。

 「赤」以降はがらっと場面が変わり、セバスチィアンは被告人となっています。彼の弁護人となったビーグラー氏がとにかく個性的なのです。癇癪持ちで嫌なものは嫌、でも弁護士としては非常に優秀で「罪とは何か」についてジワジワと攻めていきます。

 いかにもシーラッハな世界が広がるこの作品。不思議な緊張感が心地よかったです。

1760冊目(今年65冊目)

 

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