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『ロングレンジ』 伊坂幸太郎

ロングレンジ

伊坂幸太郎

〇ロングレンジ
 2年ぶりに実家に帰ったら、引きこもりの弟がドアを開けてくれた。昔はちょっと自慢の弟だったのにどうしちゃったんだろう?父も母も意外とマイペースで、3人の暮らしはそれなりに成り立っているらしい。わたしが久し振りに実家に帰ってみようかと思ったのは、普段使うはずのない駅のホームで父の姿を見てしまったからだ。

〇アイネクライネ
 仕事でヘマをやらかして、街頭でアンケート調査をすることになってしまったぼく。帰宅時間に駅前でのアンケートに足を止めてくれる人はあまりいなかったんだけど、たまたま通りかかった女性がアンケートに答えてくれた。彼女のことがちょっと気になった。

 やっぱり伊坂さんの面白さは会話だなぁ。こんな素敵な人がどうしてアンケートに答えてもいいよって言ってくれたんだろうって思いながらの会話。この人、何考えてるんだろう?って疑問ばかりが浮かぶ会話。自分の親なのに、いや親だからこそ、ちゃんとしろよ!って思う会話。

 なんだかんだ言って、人は人と話をしたいんだよね。特に意味なんかなくていいんだ。誰かと話をすることで気分が変わる。誰かと話をすることで嫌なことを忘れられる。誰かと話をすることで自分が見えてくる。

 無駄話なんていうけれど、ホントに無駄なのかな?それでかろうじてつながっている命だってあるのかもしれない。そんなことを思う、新型コロナで自粛の今日この頃。

1791冊目(今年96冊目)

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