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『へろへろ』 鹿子裕文

へろへろ

鹿子裕文(かのこ ひろふみ)

「よりあい」は介護を地域に返そうとしている。おいても住み慣れた町で暮らすには、もうそれしかないと考えている。人と人とを自然な形でつなげ、顔見知りの人を増やしていくことで、そこに「困ったときはお互い様」というセイフティネットを作ろうとしている。(長いあとがき より)

 老人ホームとか老人介護施設とかという名前の施設は日本中にたくさんありますが、それって単に老人たちを押し込んでおくだけの施設じゃないんですか?と下村恵美子さんは思ったのです。自分だったら、そんなところ嫌だなぁ。もっと自由にみんなが集まれる場所が欲しいなぁと考えて、託老所「よりあい」を作ろうと一念発起したんです。

 そんな恵美子さんに「よりあい」の雑誌を作って欲しいと頼まれた鹿子さんは雑誌「へろへろ」を作ることになったのです。でも、雑誌以前の問題として、この施設を作るためにはお金が必要で、そのために仲間たちは様々な方法でお金を作っていくのですが、不用品を集めたり、ジャムやお菓子を作ってバザーで売ったり、寄付を募ったり、これぞ草の根、ボランティアの鑑のような人たちが大勢集まったんです。

 地域の老人たちを見て行くのには、もちろん専門的な知識を持った専門家の力も必要ですけど、そんなことよりも、普通の人たちの力こそが大事なんだという意識の素晴らしさ!何だかわからない話をニコニコ聞いてくれる人や、一緒に手芸をしたり、買い物に行ったりしてくれる人の存在こそが大事なんです。

 栄養価だけを考えたプラスティック容器に入ったお弁当なんかおいしくないでしょ!ご飯はお茶碗に、お味噌汁はお椀に、おかずはお皿に、そういうご飯を誰かと一緒に食べるからおいしいんだよ!だから宅老所の隣のカフェでご飯を食べられるようにしています。今日はどんなおかずかな?って楽しみにして来てくれる人がいれば、みんな楽しいし、友達もできるし、借金も返せる。

 いいなぁ、そういう発想!老人だけ集めればいいってことじゃなく、近くに住む人たちも巻き込んで、みんなで暮らしていこうという考え方がホントにいいなぁって思います。

ぼけた人を邪魔にする社会は、遅かれ早かれ、ぼけない人も邪魔にし始める社会だ。用済みの役立たずとして、あるいは国力を下げる穀潰しとして、どれだけ予防に励んでも無駄だ。わたしはぼけてない、話が違うじゃないかと泣き叫んでも無駄だ。(本文より)

 みんなが幸せに生きていける社会って、いろんな人を認めて、それぞれを尊重できる社会ってことなんだよなぁって思います。こういう場所が日本中に、世界中に増えるといいなぁ。

 あっ、この話、実話ですからね!みんなが本気になればできること、まだまだいっぱいあるんだなと思いました。

1849冊目(今年154冊目)

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