『JOY!』 嶽本野ばら、ほか
ロック・バンド「ガーゼ・スキン・ノイローゼ」のボーカリスト、JOY はインディの世界のカリスマだった。
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ロック・バンド「ガーゼ・スキン・ノイローゼ」のボーカリスト、JOY はインディの世界のカリスマだった。
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この本は、 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の「週刊少年ジャンプ」連載30周年と、日本推理作家協会設立60周年を記念したトリビュートアンソロジーなのです。やはり創刊40周年を迎えた「週刊プレイボーイ」誌に順次掲載された作品をまとめたものです。
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36人の作家によって書かれた手紙は、実に様々なテーマで書かれています。ファンレター、頼み事の手紙、恋の手紙、別れの手紙、どれもこれも日常にこれでもかというくらい溢れているテーマなのだけれど、こうやって手紙という形にすると、妙に生々しく心に響いてくるのです。
それにしても設定が面白いのが多いんです。タイトルを読んだだけで思わずニヤッとするようなものもあります。「人間でないことがばれて出ていく女の置き手紙」 は、「葛の葉」か「鶴の恩返し」ってイメージが、目の前に映像が拡がってくるようです。ちょっと切なくていいなぁ!
「現住所もわからない漫画家の元妻へ、"子供に会わせてほしい"と伝える手紙」は、創作ではなく本当に書かれて手紙です。人づてに元の奥さんへ渡して貰おうとしたのに受け取りを拒否されてしまった手紙を、編集者の方が活字にしてくれたというものなのです。本来は私信であった手紙が、こういう形で公開されるのは、それを読んでしまうのは、何とも複雑な心境です。
熱狂的なファンにさりげなくお断りを入れる手紙、借金を断る手紙などは、嫌だという意志をやんわりとした表現にしているところに、作家の力量を感じたりもしましたが、こういう人を相手にしなければならないって、有名になるのも大変なんだなぁなんて思ったりもして。
最近は何でもメールで済ませてしまって、たまにはハガキくらいは書くけれど、すっかり手紙は書かなくなりました。久し振りに書いてみようかな?
727冊目
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不思議な話というのを聞くことがある。それはおばあちゃんの昔話だったり、誰かの体験談だったりするのだけれど、どうしてそういうことになったのか、どうにも説明がつかないことが世の中にはたくさんある。
手帳を開いたら誰かの名前が書かれていて、「あの人どうしてるのかなぁ?」と思ったとたんに電話がかかってきたり。犬の散歩をしていたら、誰もそばにいないのに犬が不思議なほえ方をしたり。そんなことの1つや2つは誰にでもあるらしい。
そんな不思議な話を集めたのがこの本です。わたしも2つ不思議な話を書いてみようと思います。
その1
ある妊娠中の女性が友人に相談をしました。
「家はとても貧乏なんです。すでに一人子供もいるし、今お腹の中にいる子を堕ろそうかと悩んでいるんです。」
その友人は趣味で占いをしている人で、ちょっと霊感も強い人だったそうです。その人は、こう言ったそうです。
「今あなたのお腹の中にいる子は、あなたの家にとってとても大事な人だから生まなければいけません。」
その言葉を信じて生んだ子供は男の子でした。2歳上のお姉さんは若くして亡くなり、彼がその家の跡継ぎになりました。
その男の子がわたしの友人Sさんです。Sさんは就職を機に一人暮らしを始めました。数年たったある日、何気なくタンスの引き出しを開けたら、お父さんの写真が出てきたんだそうです。何でこんな所に写真が?と思いつつ、お父さんにしばらく会ってないなぁと思いました。すると、電話が鳴りました。電話に出てみると「お父さんが危篤だ!」という知らせでした。
その2
ある小学校で火事がありました。2階にある音楽室にも延焼の恐れがある状態でした。音楽の先生と同僚の先生は2人でピアノを校庭に避難させました。火事は大したことがなくて、音楽室は無事でした。さてピアノを戻さなければということになったのですが、2人で持ち上げようとしても、ピアノはビクともしませんでした。結局数日後にクレーンで持ち上げてもらったそうです。そのピアノはグランド・ピアノだったんです。2人の先生は、ピアノを持って、階段をどうやって降りたのか全く覚えていなかったそうです。
その3
新宿の伊勢丹百貨店でエレベーターを待っていたら、自転車に乗ったタイガーマスクがやって来ました。彼は自転車に乗ったままエレベーターに乗り、7Fで降りて催事場へと消えました。
3つめは不思議体験ではなくて、ビックリ体験です。(*^_^*)
新宿のタイガーマスクはしょっちゅう伊勢丹に出没していたそうです。
あなたの不思議体験も教えてください。
640冊目
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この本を見た瞬間、何だか心がときめいちゃったんです。上から見ても、下から見ても真っ赤な装丁で、まるでお菓子の箱か日記帳のよう!中身を読む前からワクワクしちゃいました。
30の物語が収められているのですが、それぞれに不思議な世界が展開されています。
ひとつひとつの物語が短い分、書いた作家の個性がより強く発揮されているような気がします。ホノボノした話、怖い話、不条理な話、いろんな世界が展開されます。
片岡義男さんの主人公はやっぱり会社を辞めちゃったし、筒井康隆さんの主人公は相変わらず暴走するし、嶽本野ばらさんの世界はやっぱり華麗だし、石田衣良さんの主人公はやっぱりいい人だし。
これまで知らなかった作家の世界観にビックリしたり、ついていけなかったり、いろいろと楽しめる作品集でした。
639冊目
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あの八月の、(角田光代)
学生時代、サークルの仲間で撮った映画を見直してみようということになった。 10年以上経った今振り返ると、あの頃は恋愛のことばっかりだったような気がする。
クジラの彼(有川浩)
合コンで知り合った彼は自衛官で潜水艦に乗っている。潜水艦の航海スケジュールは防衛機密なので、次はいつ会えるのかさえ分からない。
涙の匂い(日向蓬)
お父さんの転勤で東北の田舎町に引っ越してきた一家四人。慣れない言葉、なれない暮らし、新しい環境に妹はすぐに慣れたけど、姉の理恵子はとけ込めずにいる。
ニート・ニート・ニート(三羽省吾)
タカシは引越の準備をしていた。会社を辞めたので寮を出なければいけない。そんなところにレンチが現れて、「北海道へ行こう」という。
ホテルジューシー(坂木司)
ヒロは夏休みのバイトとして、沖縄のホテルで働くことにした。
辻斬りのように(桜庭一樹)
優奈は地元の小学校教師として働いている。25歳になって、何かが変わったような気がした。そうだ、遊ばなくっちゃと強く思うようになった。
夜は短し歩けよ乙女(森見登美彦)
先輩の結婚式に出席した彼女は、二次会へは行かずに夜の街へと歩みを進めたのです。
三羽さんの「ニート・ニート・ニート」のレンチがいいですねぇ!何にも考えないでテキトーに生きている内に、いろんなものから逃げなければならなくなったんだけど、一人で逃げるのは嫌だから友達を道連れにしちゃう!それも納得ずくじゃなくて、ほとんど拉致!
「ホテルジューシー」の沖縄のホテルに登場する人達、みんなノホホンとしていていいなぁ!せっかくリゾートしにいってるんだから、そこで働いている人がアクセクしてたらいかんでしょ!総てがノンビリしているからこそリラックスできるんだろうなぁ!
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リアルラブ?(石田衣良)
ヤスとカナコは自分たちのことを恋人だとは思っていない。本命は別の人なんだからねって、お互いに言い合っているし、そう信じているんだけど。
なみうちぎわ(中田永一)
5年間の昏睡から目覚めた姫子。彼女を必死で看護してきた家族。何度もお見舞いに来てくれた小太郎。新しい人生を始めようとしている姫子に、小太郎は献身的に尽くしてくれるのです。
ハミングライフ(中村航)
お昼休みに、公園で猫にエサをやるのが楽しみになっている藍さん。同じ猫を気に入っている小川くんと不思議な文通を始めました。手紙を出すポストは、郵便局の赤いポストではなく、公園の木のウロ(穴)なんです。
DEAR(本多孝好)
6年生の一学期に転校してきた笹山さんは二学期には又別の所へ転校してしまった。短い間だったけど、一緒に時間を過ごした男子3人は彼女に「誰のことが一番好きなの?」と質問をした。彼女の答は、「20歳になったら教えてあげる」。
わかれ道(真伏修三)
高校2年の秋、美少女が転校してきて、男子はみんな彼女に心を奪われてしまった。誰がアタックしてもウンと言わなかった彼女が、僕に声をかけてきた。
ネコ・ノ・デコ(山本幸久)
真弓子は輸入雑貨の店をやっている。店内にアーティストの作品を並べて販売するコーナーがあって、そこへ応募してきた作家と今日会うことになっている。
昨年の 「I LOVE YOU」 と似た感じの本ですが、今回の方が少し登場人物が若いかな?っていう感じです。
わたしが気に入ったのは「なみうちぎわ」と「ハミングライフ」です。
「なみうちぎわ」では、子供の頃の自分がやってしまった小さな計画が、とんでもない事件を引き起こしてしまったことにショックを受けてしまった小太郎くんと、そんなことはもう気にしなくていいのよと受け止める姫子さんの優しい関係にホッとするラストでした。
「ハミングライフ」は、そのタイトル通りにハミングしたくなるような、ウキウキ、ワクワクの手紙の交換が楽しかったですねぇ。2人だけの秘密のポストっていう感じがとってもいい感じでした。
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この本はワインをテーマにした短編集です。数年前からこんな風にテーマを決めて書き下ろしてもらうタイプの短編集が増えましたね。
父の手(石田衣良)
東京から田舎に戻ってこようと思い実家に帰ってきたのですが、それを父親になかなか言い出せないのです。父親と息子って、いくつになってもライバルなのかなぁ?
トカイ行き(角田光代)
彼氏に振られた主人公はハンガリーへと旅立ちます。そこでトカイというワインを作っている町のことを知り、行ってみることにしたのです。
失恋したのをきっかけに会社を辞めてしまったり、旅に出たりするのは何故女性ばかりなのでしょうか?
ひとしずく(重松清)
奥さんの誕生日に、彼女が生まれた年のワインをプレゼントしようと思い立ったんです。2人でこのワインを楽しもうと思っていたのに、思わぬ邪魔が入ります。
天使の分け前(篠田節子)
世界の首脳を集めて大晩餐会を開こうと、フランス大統領が計画を立てます。豪華な食事とワインが用意されるのですが。その会場に誘拐犯人から電話が入ります。
腕枕(藤田宜永)
離婚したばかりの映画監督が、若い頃に暮らしていたパリを訪れます。そこで出会った日本女性と話をするうちに、若い頃のことを想い出します。
浅間情話(唯川恵)
ワケアリで田舎に帰ってきた依子さん。別荘のお手伝いさんとして働くようになりました。
特定のワインにこだわる人、思わぬ所で素晴らしいワインに出会う人、それは人との出会いとも似ているようです。
ワインを主人公として物語を作る人、脇役として描く人、それぞれの作家の個性が出てますね。気に入ったのは「トカイ行き」と「天使の分け前」です。方向性は全く違うけど、ワインに対する思いの深さがいいなぁって思いました。
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同じテーマで文章を書いても、人によってこんなにも違うものなのかとビックリできるし。
短い文章の中で描かれた世界が、わたしの中で広がっていくような気持ちになるし。
こういうタイプの短編集って、とても好き。
面と向かっていえないから手紙に書こうと思って便箋に向かっているのに、もっとドキドキしちゃうのって何故なんだろう。
自分ではステキな事を書いているつもりなのに、とんでもない事を書いてしまったり、
書いているうちに恥ずかしくなってしまって、結局出せずじまいだったり、
ラブレターって難しい。
この短編集の中で一番気に入ったのは、いしいしんじさんの「きまじめユストフ」。
ウソの手紙を書いて詐欺を働く主人公。今の日本であれば、オレオレ詐欺みたいなものなんだけど、これがなかなかの知能犯。
そんな主人公がラブレターを書く。
誰かが自分の事を思っていてくれるという「見果てぬ夢」をもらったユストフさんは幸せもの。
でもそれ以上に、夢を見させてあげている主人公のほうが、もっと幸せなのかもしれない。
実態はウソであっても、それを夢を見ている人間にとっては、それはどうでもいい事なのかもしれない。
バレてしまえばそれまでなのに、「うまいウソならつき続けてほしい」という気持ちになってしまうのは何故なんだろう?
何かを欲しいと思った時、それを実際に手に入れてしまうと案外簡単に熱が冷めてしまう事が多いから、いつまでも手に入らないものを追い求めている方が、実は幸せなのかもしれないなぁ。
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この本は、日産「ティアナ」のサイトで公開されていた短編をまとめたものです。ですから、どの作品にも車が登場します。といっても車が主人公なのではなくて、ドライブにまつわる思い出が中心です。
石田衣良さんが書いている「本を読む旅」はいいですねぇ。旅っていうと、温泉に入るとか、観光するとかっていうことを考えがちですけど、そういうことは一切排除して、単に本を読むためだけに旅に出るというお話なんです。前から読みたいなぁと思っていた本を10冊ほどと、着替えだけを車に積んで旅に出るって、憧れちゃうなぁ!
片岡義男さんの「遠い雷、赤い靴」は、20年前に奥さんと出会った場所へ車で出かけるというストーリーです。車を運転をしながら彼女との出会いを思い出したり、現在の彼女との状況を考え直したり、大人の男性の心理ってそういうものなのかなぁって思えてきました。
他の作品もそれぞれにいいのですが、この2編が特に気に入りました。同じテーマを与えられても、みんな違うイメージを広げていくんですね。それぞれの世界観が見えてくるような、そんな短編集でした。
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このタイトルからも分かるとおり、恋愛をテーマにした短編集です。
透明ポーラーベア(伊坂幸太郎)
いつもと違って、とんでもないおしゃべり男は出てきません。だって恋愛ものだもの。その代わりに、だけど、不思議なウンチクはやっぱり出ました!
「ホッキョクグマの身体は白く見えますが、では、その毛の色は実際には何色でしょうか?」
どこが恋愛小説なの?と思いながら読み続け、読み終わる頃には、ああ恋愛小説だったなぁと思うお話しでした。やっぱり伊坂ワールド満開です。
魔法のボタン(石田衣良)
子供の頃の遊びで、右肩の先の出っ張ったところ(ボタン)を押すと透明人間になり、左のボタンを押すと石になるというのがあって、そのボタンがすべての人に付いているといいなぁと主人公は思っている。
好きな人に初めて「好きだ」って言うのって、一番勇気が要る瞬間なのかもしれない。そんな時にこの魔法のボタンがあったら、左のボタンを押して、相手が石になっている間に告白できるのに。ねぇ、そう思わない?
卒業写真(市川拓司)
中学校の同級生に9年ぶりにばったり出合った。同級生だって事は間違いない!でも名前が分からない。そういうことってよくあるよね。相手が名乗ってくれて「ああ、そうだった」とホッとする一瞬。
中学生の頃の記憶しかないと、男の子ってもの凄く背が高くなっていたり、女の子だともの凄くキレイになっていたりして、まるで分からなくなっちゃうことってあるんだよね。そしてとんでもない勘違いをしちゃうことも。
百瀬、こっちを向いて(中田栄一)
今まで女の子と付き合った経験のない相原君なのに、先輩の頼みで百瀬さんと偽装でつきあうことになってしまった。ちょっと嬉しいような、でもどうしていいか分からないオクテな彼は、一生懸命がんばるんだけどね。
そんな彼が放った最後の一言は、百瀬を振り向かせた。やるじゃん、相原君!
突き抜けろ(中村航)
彼には付き合っている彼女がいて、週に1度はデートもするんだけど、あんまりドキドキするようなことは起きない。彼は友達の友達である木戸さんという変わった人に出会ってショックを受ける。決まり切った生活なんてものとはかけ離れた木戸さんのことが、気になってしょうがなくなってくるんだ。
Sidewalk Talk(本多孝好)
僕は彼女を待っている。最近は待つことにもなれて、文庫本がいつも鞄の中に入っている。今日は特別な日だから、銀座で待ち合わせ。今日が最後のデートだから。
どのストーリーもそれぞれに面白いんだけど、わたしが一番気に入ったのは、最後のSidewalk Talk 。出会いがあるから別れがあって、別れがあるから出会いがあるんだなぁって、ちょっとジーンとしちゃうラストでした。
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おもしろい作家を捜すのに、こういうタイプの短編集ってとってもいいと思うんです。
短い文章の中にキラリと光るものがあったら、その作家のもう少し長いのも読んでみるって方法で、いろんな作家に巡り会いました。
この短編集はサントリーと新潮社が企画したものなので、「恋愛とお酒」がテーマになった5作品が納められています。
天頂より少し下がって(川上弘美)
夏の吐息(小池真理子)
夜のジンファンデル(篠田節子)
アンバランス(乃南アサ)
アーティーチョーク(よしもとばなな)
「天頂より少し下がって」は、力の抜けた感じがたまらないなぁ。普通だとドロドロしがちな内容も、川上さんにかかるとなんだかサラッとした感じになるんですよね。母親と息子がそれぞれの恋人と一緒に入ったバーで鉢合わせしたシーンを、こんなに自然に描けてしまうのはスゴイなぁっておもいます。
「夏の吐息」は、もの凄く不思議な話ですよね。突然消えてしまった男性を待っている恋人、そしてその男性の母親、考え方によっては不幸な2人なんだけど、このストーリーの中では何となく幸せそうな感じがしてしまう。結局男性の行方は分からないのだけど、このままの生活が続くんだろうなぁって、不思議な空気が流れます。
「夜のシンファンデル」は、運命って不思議なものなんだなぁって気持ちにさせてくれます。秘密を胸の内に秘めたまま人は死んでいき、葡萄の木は大きくなっていく。人の命ってはかないよなぁって思います。
「アンバランス」はちょっとミステリーっぽくて、でも男と女の心のすれ違いってこんなものなのかなって思わせてくれる作品です。それにしても、どうして男の人って言葉が足りないんでしょ?
「アーティーチョーク」は、おじいさんのことを思う気持ち、恋人のことを思う気持ちが、とても素直に描かれていて、やっぱりばななさんの作品だなぁって、ホノボノした気持ちになってしまう作品です。
わたしにとって初めての作家、乃南アサさんがとっても気になりました。今度は長編も読んでみようかな?
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水曜日の恋人(角田光代)、最後の教室(島本理生)、泣きっつらにハニー(栗田有起)、海のなかには夜(生田紗代)、日をつなぐ(宮下奈都)、犬と椎茸(井上荒野)という、6人の女性作家による恋をテーマにした短編集です。
角田さんと井上さん以外は読んだことのない顔ぶれだったので、どんな感じなんだろう?と思いながら読んだのですが、どの作品もいずれ劣らずっていう感想です。
そんな中で、一番気に入ったのが「泣きっつらにハニー」です。アルバイトで始めたマッサージの仕事に、そしてその店のママに心惹かれてしまう、主人公の素直な感じがとても心に残りました。過酷な人生に負けずに頑張ってきたママのように、主人公もたくましく生きていくんだろうなって、明るい気持ちになるストーリーでした。
「犬と椎茸」は、本当にありそうで恐いストーリーでした。妻が夫のことをどう思っているかという心理がするどく表現されているなぁって思います。何十年たっても忘れないことがある女って恐いよねってことなんだけど、男性はこういうのを読むとどう思うんだろう?「これはお話だもの」なんて思ってるのかなぁ?
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この本は7人の女性作家の短編集です。なかなかいいメンバーでしょ?
・神様のタクシー(角田光代)
・狐フェスティバル(瀬尾まいこ)
・春休みの乱(藤野千夜)
・イモリのしっぽ(椰月美智子)
・ハバナとピアノ、光の尾(野中ともそ)
・Inside(島本理生)
・一実ちゃんのこと(川上弘美)
10代の頃のことって、なんだか懐かしくって、バカバカしくって、でもみずみずしくって、この本を読みながら自分の高校生時代を思い出しちゃったりしました。
あなたはどの作品が気に入りましたか?わたしは「イモリのしっぽ」が妙に好きです。
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