『OUT』 桐野夏生
雨降りだからミステリーでも読みましょうか。
この話の加害者はフツーの主婦だってところが怖いですね。
そんな大それた事をしそうにない人たちが、突然とんでもないことをしてしまう。よく、ニュースでも聞くじゃないですか。「そんなことするような人には見えませんでした。」ってね。人間追い込まれると、ここまで思い切ったことができちゃうんだってことですよね。
普段は理性とか常識が邪魔してできないことなのに、何かのきっかけでそのカセが外れると、できるようになってしまうんですね。自分の可能性に自分でブレーキをかけてしまっているって、つまらないことです。
「できない」のと「やったことがない」のは違うことなんだって、この小説は教えてくれているような気がします。でも、実際にまねしちゃダメよ!
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魅力的なおばちゃんや婆さん描かしたら、
桐野夏生
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これも素晴しかったです。弥生を追い込んだ夫の自業自得だと思いました。くだらない夫は殺して女性は自立するべきだと思いました。
桐野さんの本は
『グロテスク』『ダーク』『残虐記』『I’m sorry,mama.』『OUT』『柔らかな頬』と読みましたが、次のお勧めはありますでしょうか?
投稿: goldius | 2008年11月27日 (木) 16:17
goldiusさん☆こんばんは
やはり「村野ミロ」シリーズを是非よんで頂きたいと思います。
そして、いかにしてミロが「ダーク」までたどり着いたのかを想像してみてくださいね。
投稿: Roko | 2008年11月27日 (木) 23:05