『ミルキー』 林真理子
「”顔のきれいさより心の美しさだよね”なんてウソだってことは 分かってる」なんて、なかなか言い切れるものじゃないものね。林真理子って女の劣等感の書き方がうまいなぁ。
女というのは、とにかく欲張りだから、自分より美しい人、家柄のいい人、お金を保ってる人、若い人に敏感に反応しちゃうんだなぁ。自分にだって良いところは必ずあるはずなのに、そういうことを忘れてひがんでみたり、「あんな女、若いだけよ」なんて悪口を言ってみたりする人がとっても多い。そういうところを林さんはよーく見てるというか、ご本人もそういうことばっかり考えている人なのでしょうか?
どんなにさっぱりした性格の人でも、こういうドロドロしたところって必ずあるものなんですよね。ただ、それにドップリ浸かってしまうかどうかって差があるだけ。
わたしは、できることなら嫌な事って考えたくないなぁって思います。ひがんでるヒマがあったら、一歩でも自分が先に進もうって考えた方がいいと思うんだけど。どうでしょうか?
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林真理子は短編も面白い。短編集が出版されると即手に取ってしまう。
この『ミルキー』もそうだった。
ごく普通の男女の愛とセックスを描く12作を収録した短編集だが、林真理子曰くあまり売れなかったらしい。正直なところ、この本は今までの連作短編集等に比べるといま [続きを読む]
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