『ひとは情熱がなければ生きていけない』 浅田次郎
『湯屋に行かなくなったわれわれは、本来社会的視野で判定すべき自己評価を、マイフレームの絶対的視野のみ判断するほかはなくなった。』 『かくして、世に謙虚な人間がいなくなった。デブはデブである現実を信じようとせず、痩せ女はさらなるダイエットを試み、醜女も醜男も自分は十人並みだと錯誤し、老人は未だ壮年だと、少年はもう大人だと勘違いをする。』(本文より)
鏡で真実を確認できると誤解している人が多い。でも鏡自体が悪い訳じゃない。鏡を見る人が、ゆがんだ心で見てしまっているだけなんだから。
最近電車の中や、町の中で鏡を見て化粧直しをしている女性が多いけど、そんな人って、その危うさに気付いていないんだろうなぁ。本人は鏡の中の自分に納得してるんだろうけど、周りから見られている自分の像ってのを想像できないんだと思う。
その自分の姿が電車の中や町の中でいかに「浮いているか」ってことが見えてないんだろうな。それに、化粧だけ頑張ってる人って多いよね。その日の服や靴、バッグとバランスが取れているかどうかチェックしたことあるんだろうかって人も多いよね。
「間違った自分像」を持ってしまい、他の人の意見には耳を貸さない人が増えてるように思うんだけど、どうかな?一番分からないのが自分だって思わない?
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