『古道具ニコニコ堂です』 長嶋康郎
古道具屋さんで物を買う人って、骨董趣味とか、レア物探しの人ばかりかと思うと、案外そうでもないんですね。何だか訳の分からないものを買っていって、毎日使ってる人もいるけど、買ったまんまになってる人も結構いるのね。家中古道具だらけっていう人も、気に入った物だけ買う人も、みんなある物と出会う一瞬のヒラメキが好きなんじゃないかな?
下駄箱に絵を描いたら、気に入って買っていった奥さんの話なんて、とっても不思議。1年後に「あの絵が気に入っていたんだけど、最近絵がはげちゃったの、なんとかならない?」なんてやって来て、しょーがないのでその奥さんの家まで行って、もう一度同じ絵を書いてきた。なんて不思議なんだろう。なんだかお伽噺みたいみたい。
古道具屋へ物を売りに(置いて)来る人ってのも変わった人が多いようで。こんなものいらないよって物を置いていったり、逆にもの凄くいい物を安く売りに来たり、これまた何だか分からない人が多いのね。
てぇことは、古道具屋で物を買う人も、売る人も、もちろん古道具屋をやってる人も、みんな不思議な人が多いってことみたいなのねぇ。
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