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『スロー快楽主義宣言!』 辻信一

 人生は面倒くさくて、回りくどいし、停滞も、繰り返しも、待たされることもたくさんある。しかしだからこそ、人生は生きるに値するのではないか。効率的に人を愛したり、愛されたりすることはない。効率的に生きるなんてもったいない。生きることはスローなのだ。(本文より抜粋)

 わたしが子供の頃、日本は高度成長していた。進歩すること、効率が良くなること、いろんな物を手に入れること、そして大量消費が当たり前の世の中になってしまった。大人になってからは「バブル景気」というのがあった。みんな争うように海外ブランドを買い、土地を買い、海外旅行をし、やがてバブルははじけた。

 現在の日本は不景気になった。政府は「回復のきざし」というけれど、実感は余りない。とはいっても、家の中には冷蔵庫も洗濯機もテレビもエアコンもある。世の中では「お金を使って景気を良くしよう」みたいなことをいう人が多いけど、本当にそうなんだろうか?

 いろんな物を手に入れるのにお金が必要だから、お金があれば幸せを手に入れられるって信じてしまった人が余りにも多過ぎる。「お金が欲しいでしょ、だから一生懸命働くんだよっ」ていう公式はもう成り立たないのに、どうして命を削ってまで働くんだろう?

 忙しく走り続けている生活の中では、「自分は何のために生きているのか?」なんて考えられない。一度立ち止まってみれば分かるのに、立ち止まる勇気がないのかな?

 急いでいたら目に入らなかったようなものも、子供と一緒にゆっくり歩けば気が付くかもしれない。

 いつもは前しか見て歩いていなかったのが、犬と一緒に歩くことで、道ばたのタンポポに気が付いたり、鳥の声が聞こえて、そちらに目を向けると木の枝が大きく広がっていたり、そんな小さな発見が心に何かを与えてくれたりする。

 その何かこそが大事なのだとわたしは信じたい。

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