『40歳からの仕事術』 山本真司
日本のデフレの原因は、大企業の社員の流動性が低すぎて、「ゾンビ企業」から新興企業に優秀な人材が動かないことだ。背景には、奥さんが恐ろしくて転職を切り出せないということがある。従って「恐妻不況」だと。(本文より抜粋)
日本人ってみんなマジメだから、勉強しなくっちゃとか、何とかしなくっちゃと思ってる。でも、何か忘れてませんか?ってことを著者は言ってます。どんなに数字を並べたって、もっともらしいことを言ったって、その中に「自分の考え」が無かったら意味無いよってね。
角を立てないようにしよう。丸く収めよう。って考えながら生きてきたツケだよってことですよね。いつの間にか「遅れず、休まず、働かず」になってしまっている自分に気付かずにいるから、何もできないんですよね。
自分の奥さんすら説得できないようじゃ転職しようとしてもムリですよね。「恐妻不況」って言い得て妙です。それにしても、説得できないのはナゼなのでしょう?話すのが怖いから?そうじゃないですよね?説得するだけの材料を集めたり、きちっと話をするって事ができないだけですよね。「自分の考え」がきちっとないから、そういうことができないのでは?
逆も真なりで、奥さんの方も旦那さんに対して「自分の考え」をきちっと言えてないですよね。「え~、そんなことないよ」って旦那さん方からの声が聞こえてきそうですけど、実はそうなんですよ。奥さんだって本当に大事なことは言えてないです。だから定年離婚なんてことになるんでしょ。
どっちもどっちなんですけどね。お互いに、せっかく何かの縁で一緒になったのに、肝心なことは話せずじまいじゃありませんか?いいことがあったら「ありがとう」、嫌なことがあったら「イヤだ」って位のことすら話をしてない家族って、多いじゃないですか。
「以心伝心」なんて夢みたいなこと考えてちゃダメですよ!いいことも悪いことも、お互いに話し合ってこそ分かり合えるんですから!
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