『延長戦に入りました』 奥田英朗

延長戦に入りました (幻冬舎文庫)

posted with amazlet at 05.01.07

奥田 英朗
幻冬舎

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　いやぁ、この本はおもしろい！スポーツエッセーなんだけど、普通のスポーツものじゃないんだなぁ！「レスリングのタイツはなぜ乳首をだすのか」とか、「ボブスレーの２番目の人はなにをやっているのか」なんていうタイトルだけでも、すでにオカシイ。

　タイガー・ウッズのような小顔でカッコイイ人と一緒に写るのはツライなんてことを、世間話ではよく話すけど、文章にしちゃう人ってなかなかいないのよね。おまけに、ゴルフのようなバランスが大事なスポーツで頭が大きいということは不利だとか、じゃあ大きな頭の方が有利なスポーツは何なのか？なんてことを語り始めたら止まらない！

　「昔、ジャイアント馬場が本当に強かったころ」のフリッツ・フォン・エリックとの対戦の話は、なつかしいなぁ。ああいうキンチョー感のある試合って、確かに最近ないもんねーなんてオールドファンのわたしは喜んじゃいました。

　どのネタも意外なところを突っ込んでくるので、へぇ～と思ったり、大笑いしたり、楽しい本でした。くれぐれも笑いすぎにご注意くださいませ。特に「オマーンと呼ぶのは日本だけ」のネタは、そういうのってよくあるよねって話なんだけど、日本独自な感じで大好きな話です。