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『図書室の海』 恩田陸

図書室の海

恩田陸(おんだ りく)

新潮文庫

 この短編集には2つの楽しみ方があると思うのです。1つ目は、まだ恩田さんの作品を読んだことがなくて、どんな作風なのかな?という状態で読む場合。いろんなパターンの作品があるので、恩田さんの作品の試食会的な楽しみ方があると思います。

 

 2つ目は、すでに恩田作品を知っている場合。長編が多い恩田さんの世界が、短篇の中にいかに凝縮してるのかって所を感じて欲しいと思うんです。そして全部で10編ある中の2編の書き下ろし作品は、思わず「あれだ!」とついにやにやしてしまうんです。

 

 「ピクニックの準備」は、あの「夜のピクニック」の予告編として書かれたのだけれど、雑誌掲載がボツになってしまったため、この短編集で初めて世に出たんですって。ピクニックのワクワク感がとてもいい感じの作品だなぁって思います。

 

 もう1編の書き下ろしは表題作の「図書室の海」です。これはあの「小夜子」の番外編で、関根秋のお姉さんの「関根夏」が登場します。高校生の頃って、こんな感じだったなぁって不思議なノスタルジーを感じる作品です。

 

 すべての作品にも、恩田ワールドが広がっています。淡々としていて、日常の出来事かと思わせておいて、どこからかジワジワと怖さが広がってくるって感じがいいですよね。

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日本の作家 あ行」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
ずっと前に「六番目の小夜子」の番外編が出ているのが「図書室の海」だって教えていただいて、やっとやっと読みました。
少し恩田さんを知ってから読んだほうが楽しめそうな本ですね。

ななさん☆コメント&TBありがとうございます。
読もうと思っていて忘れちゃうことってありますよね。
だからわたしは、読みたい本リストを作ってるんですけど、それが300冊にもなっちゃって、 (^^ゞ 読むのが追いつきません。

300冊ですか!それはすごい。
恩田陸さんの「小説以外」にも「読みたい本のリストをこなせない」って書いてありました。本が好きな人ってみんな同じなんでしょうね。

読みたい本リストがありながら、本屋さんや図書館へ行くと、またまた読みたい本に遭遇してしまって、困っちゃうなぁ!(>_<)

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タイトル:図書室の海 著者  :恩田陸 出版社 :新潮文庫 読書期間:2006/06/20 - 2006/06/21 お勧め度:★★★ [ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ] あたしは主人公にはなれない−。関根夏はそう思っていた。だが半年前の卒業式、夏はテニス部の先輩・志田から、秘密の使命を授かった。高校で代々語り継がれる“サヨコ”伝説に関わる使命を…。少女の一瞬のときめきを描く『六番目の小夜子』の番外篇(表題作)、『夜のピクニック』の前日譚「ピクニックの準備」など全10... [続きを読む]

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