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『家守綺譚』 梨木香歩

家守綺譚
家守綺譚
posted with amazlet on 05.01.12
梨木 香歩
新潮社

 学生時代の友人「高堂」の父親から、家のお守りをして欲しいと頼まれて住むようになった一軒家は、古いけれどもなかなか趣のある家のようです。庭には様々な植物が茂り、鳥など様々なものがやってきます。

 庭のサルスベリの木に惚れられてしまったり、川で出会ったカワウソに同族だと思われてしまったり、主人公は今まで知らなかった世界へどんどん引きずり込まれていくのです。

 この本から漂うのは、昔の日本の家ってこういう感じだったんだろうな?という感じと、家のすぐそばには自然があって、その自然と仲良くいきていくのって楽しいなという感じなのです。日本には四季があって、そのうつろいに合わせて生きていく楽しさを、もっともっと残しておかなければと思ってしまうのです。

 普通の世界のすぐ隣に別の世界があるって、想像しただけでも楽しくなってしまいます。ほら、そこの木の枝にとまっているスズメだって、花の蜜をねらっているメジロだって、そこにいるのは、あなたのことを観察するためかもしれない?なんてね。

 P.S. ほのぼの文庫さんの 植物アルバム がとってもステキなんです。この本に登場する植物すべてを見ることができますよ。

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日本の作家 な行」カテゴリの記事

コメント

ロニママさん☆TBありがとうございます。
庭の花や、ときおり訪れる鳥や動物たちから季節を感じる、そんな生活ができたらいいなぁと思わせてくれる一冊ですよね。

七生子さん☆TBありがとうございます。
河童とか、座敷わらしとか、昔は人間の暮らしのすぐ側に、怪しいものがたくさんいたんでしょうね。
いまはどうなんでしょう?
屋根裏や路地の片隅に怪しいお友達はまだ潜んでいてくれるのでしょうか?

エリさん☆TBありがとうございます。
昔の日本っていいなぁって思えてくる一冊ですよね。

よっしーさん☆TBありがとうございます。
昔の日本の家って、こういう感じだったんだろうなぁって感じが伝わってきて、とても不思議で楽しい作品でした。
姉妹編の「村田エフェンディ滞土録」も面白かったですよ。

TBありがとうございました!TBいただいたのはexciteのブログだったのですが移転したので移転先からTBさせていただきました。「村田エフェンディ滞土録」も読んだのですね。家守とリンクしていて2冊で楽しめますよね^^
四季のうつろいと共に時を過ごす感覚は、本当に廃れてはいけないものだと思います。

エリさん☆コメント&TBありがとうございます。
「村田エフェンディ」と「家守」って1つの世界の中にある物語だなって思えるんです。
「四季のうつろい」って、いいことばですね。
四季があるからこそ日本なんだよねってことを改めて感じさせてくれる作品だと思います。

読み終わったあとに「ほぅ」とため息をついてしまうような
うっとりとした雰囲気の中に包まれますよね。
日本の四季って美しいなぁ。
昔の暮らしって美しいなぁって。
村田エフェンディ、さっそく探してみます!!
*TBサーバがおかしくて、TBできませんでした。(T_T)
 後日改めてTBさせてもらいますね。

みわさん☆コメントありがとうございます。
四季があるって素敵なことです。
厚さも、寒さも、いろんな楽しみ方があるって幸せなことですよね。

みわさん☆TBありがとうございます。
TBついに届きました。
こういう日本的なものって、大事にしないといけないなって思います。

Rokoさんコメント&TBありがとうございます。
お返しTBさせてもらいました。
庭の花や、ときおり訪れる鳥達などほんとにいいですね。
僕の所は最近来るのはカラス達で洗濯物を干すハンガー根こそぎ持っていかれました。(許すまじカラスども!)
それではまた。

たりぃさん☆コメント&TBありがとうございます。
先週のトリビアで、嫌われる鳥No.はカラスだって言ってましたね。
うちの近くにはカラスはほとんど来ませんが、モズが葉ボタンを食べていっちゃいました。
ツバメが今年もGWの直前にやって来ました。
地下鉄の駅の入口に巣があるので、毎朝それを見るのが楽しみです。

Rokoさん、初めまして。トラックバックとコメントをいただき、ありがとうございました。
梨木香歩さんの作品は、「普通の世界のすぐ隣にある別の世界」という感じが魅力だと思います。
これからもどうぞよろしくお願い致します。

まざあぐうすさん☆コメント&TBありがとうございます。
まざあぐうすさんのお作りになった写真集を眺めながら、この本のことをまた考えてしまいました。
人間も自然の中の一部であり、植物や虫や動物や、それ以外の不思議なもの達と昔は仲良く暮らしていたんですよね。
そういうことを忘れてしまっていると、いけないのだなぁと思うのです。

Rokoさん、植物の写真集を紹介してくださってありがとう!
植物に疎いので、うれしかったです。
そうそうこちらも紹介していただいた「村田エフェンディ・・」ですが、今積んであります。読むのが楽しみですー。

juneさん☆コメントありがとうございます。
さるすべりってこういう木なのねとか、写真を見るとよく分かりますよね。
一冊の本から、こういうものもできちゃうのかと感心してしまうのです。

TBありがとう&TBさせてもらいました。
本屋大賞を逃したのは残念ですが、ノミネートされたことによってこの本を読む人が増えたことは嬉しいと思っています。梨木香歩はもっと多くの人に読まれるべき作家だと思います。

kingdowさん☆コメント&TBありがとうございます。
梨木さんって、こんなによい作品を書いているのに、知名度がもう一つですよね。
もっともっと大勢に読んでもらいたいなぁって思います。

紹介していただいた”ほのぼの文庫”さんへ行ってきました。植物アルバム非常に綺麗で今度読み返す時は”ほのぼの文庫”さんを見ながら読んでみようかなと思いました。
それではまたヨロシクです。

たりぃさん☆コメントありがとうございます。
ほのぼの文庫さんのアルバムを気に入っていただいて、ご紹介した甲斐があります。
こういう展開ってのもブログっぽくていいですよね。

はじめまして。
コメントとトラックバックありがとうございます。
お返事遅くなってすみません。
こちらのプログはすごいですね。
とってもパワーを感じます。
私はトラックバックのやり方さえわかりません。
これからよろしくお願いします。

Rokoさんへ、TBありがとうございます。
 いやぁ、Rokoのブログのこの本のレスポンスは、
TBもコメントも量が凄いですね、、、
 この本は、本当になにか、力をもってますね、、、、
 それでは、これからも、宜しくおねがいします。
 

taoyakanahiさん☆コメントありがとうございます。
みんな最初は初心者です。
そのうちに、きっとトラバもできますよ。
こちらこそ、よろしくお願いします。

indibookさん☆コメント&TBありがとうございます。
この本をもっともっと大勢の人に読んで欲しいなぁと思ってます。
これからも、よろしくね!

snowkids1965さん☆トラバありがとうございます。
「薄明かりと、薄暗い陰の境界がはっきりしない、曖昧な世界」ってものに、何とも言えない憧れや郷愁を感じるのは何故でしょうか?
ほのぼの文庫さんの植物アルバムのことを書こうかと思っていたら、もうご本人からコメントが届いていました。
とても素敵なアルバムですよ。ぜひご覧下さいね。

Rokoさん、こんばんは~
オリンピックでフュギュアを存分に楽しんでいる最近です(笑)
Rokoさんはいかがですか?
このレビュー、一年以上前なんですねぇ~
発刊されてから二年くらいたっているのに、人気がありますよね。
不思議な雰囲気の本で、ちょっといい読書体験でした。

りーふいさん☆コメント&トラバありがとうございます。
この物語の時代ってそんなに昔じゃないのに、もうこういう世界は無くなっちゃってると思うと、ちょっと悲しい気もします。
こういう暮らしに憧れてしまうのです。

「四季のうつろいに合わせて生きていく楽しさを、もっともっと残しておかなければ」と、わたしもそう思います。
読者にそういうことを感じとってほしい、という、梨木さんの強い想いが感じられる作品ですね。

ディックさん☆こんばんは
「四季のうつろい」って素敵な言葉ですね。
四季を肌で感じる生活の素晴らしさを感じる作品でした。

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