『美人のマナー術』 中谷彰宏
全日出版
太っているかどうかではない。ふくらんでいないかどうかだ。
ドアが閉まる最後の1センチを神様が見ている。(本文より抜粋)
太っているかどうかを気にする人は多いけど、その内容を深く考えている人は少ないってことですよね。同じ体重だとしても、パパイヤ鈴木のように身軽に動ける体なのか、プロレスラーのようにパワーがあるのか、それともただの空気デブなのかは大きな違いです。周りはみんな気にしているのに本人だけ何とも思っていないことって、結構あるんですよね。
逆に本人が思っているほど周りは気にしていないことってだってあります。普通のおねえさんが思っている「あたしってデブだから」っていうセリフは、周りの人から見れば「どこが?」ってことが多いんです。世の中には、自分の体について極端に気にする人と、極端に気にしない人に2分されるってことなんでしょうか?
「ドアが閉まる最後の1センチ」がキチンとしているかどうかというのは、ほんのちょっとした差なのだけれど、そういうところを見る人は見てるんですよね。
欧米諸国へ行って、いつも思うのは、蝶番が付いているタイプのドアを開けるとき、あちらの方々は必ず自分の後ろに誰かいないかをチェックしてるんですよね。少し離れたところを歩いていても、次の人が来るまでドアを必ず押さえておいてくれるんです。ベビーカーを押している人や、体の不自由な人がいたら、必ず男性が走り寄ってドアを開けてくれます。もちろん女性だってそうしてくれますけど、男性の気の付き方が日本とは明らかに違います。
日本の男性は昔と比べればかなり優しくなったけど、それは自分のパートナーに対してだけって人がまだ多くて、他人の為にドアを押さえてくれる人は殆どいませんよね。そして、ドアを押さえてもらった側の態度も、日本の人は無愛想ですね。殆どの人が下を向いて「すいません」っていうんですよね。欧米のように、相手に向かってにっこり笑い「ありがとう」ってどうして言えないんだろう?そういうちょっとしたところが「マナー」なのだと思うんですけどねぇ。
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