『日本人が知らないアメリカひとり勝ち戦略』 日高義樹
アメリカの石油の首都と呼ばれるヒューストンは、長い時間をかけ資金を投入してあらゆる石油技術を開発し、パテントを蓄えてきた。したがって世界のどこで石油が産出されようと、値段が上がればヒューストンの稼ぎも多くなる仕組みになっている。(本文より抜粋)
いくらマスコミが叩いても、結局ブッシュが再選されたのは何でなんだろう?って思ってました。この本はそれに対する回答をしてくれています。
アメリカには200年ちょっとの歴史しかないけれど、その間ずっと戦い続けてるんですよね。独立戦争、南北戦争、第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、そして長く続いた冷戦。結局、アメリカ人は「戦う大統領が好き」なんですね。
日本はそんなアメリカのことを分かっているようで、ちっとも分かっていないと著者は言っています。日米安保条約についてだって、日本はもっと真剣に考えるべきだと、警鐘を鳴らしています。アメリカにとっては、日本に戦力を持たせずに進駐し続ける方が都合がいいのだからと言うのです。
この本は昨年のアメリカ大統領選の直前に書かれているのですが、その後の情勢が見事に予想されているのです。マスコミがどんなに騒ごうと、マイケル・ムーアがどんな映画を作ろうと、ブッシュがアメリカ人好みの「戦う大統領」である限り、敵はいないと言い切っています。
アメリカにとっては、日本の政権がどこになろうが大した問題ではないと考えているってことを、日本の政治家は分かってるんでしょうかね?日本人って、単なるお人好しなの?アメリカから(他の国からも)すっかりナメられてしまっている状況がどうにもならないなら、アメリカの51番目の州になってしまった方がマシなのかもなんて思ってしまいました。
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