『子どもの一生を決める46の言葉のプレゼント』 中谷彰宏
「ありがとう」が言えるようになると、「ごめんなさい」も言えるようになります。
「ありがとう」が言えなくて「ごめんなさい」が言えることはありません。
「ごめんなさい」を言えると、失敗がちゃんとできる子どもになります。
「ごめんなさい」を言えないと、失敗もしないし、トライもしない子どもになります。(本文より抜粋)
この本は、子どものために大人がしっかりしなければいけないと言い続けています。子どもは大人の姿を見て育ちます。親の背中はもちろん、ヨソのおじさんやおばさんの姿もしっかり見ています。大人がいい加減だと、子どももいい加減に育ってしまうんです。
昔の子どもは「お手伝い」を良くしました。「今夜のおかずにするからコロッケ買ってきて」とか、「お父さんの肩をたたいて」「足の裏を踏んで」なんて良くありましたよね。家が商売をしている家なら店番を頼まれたり、お客様が来たらお茶を出したり、そういうことが子どもにとってどんなに勉強になっていたか、今の大人は気が付いていないのかもしれません。
いつも店の手伝いをしていた八百屋さんの子どもは、算数のテストは得意じゃなくても、リンゴとネギを買ったお客さんのおつりは間違えません。酒屋さんの子どもは荷台に重い荷物を載せても、自転車で坂道を上っていました。お母さんが店で忙しく働いている家の子どもは、夕ご飯の支度をしていました。
近所づきあいや、銭湯なんかもコミュニケーションの勉強には大事な場所でした。野球のボールで近所の家のガラスを割ってしまって、親と一緒に謝りに行くのも勉強でした。
銭湯で入墨の入ったおじさんのそばに行くのは勇気がいりました。でも話してみるとけっこう優しいおじさんだったりして。湯船で騒いで怒られたり、隣の人の背中を流したり、いろんな経験をできました。赤ちゃんを連れたお母さんだって、銭湯で子育ての話を先輩のおばさんたちに教わってました。
何もしないで勉強しかしていなかった子どもは勉強しかできません。それだって「勉強してたら」の話ですけど。もう大人になってしまった人だって、この本を読んでもう一度子どものレベルからやり直せばいいんです。今からだって、決して遅くはないんだから。わたしはそう信じています。
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まだお子様の私ですが、
「人生で出会うことは、すべて小学生から大学生の間に、何らかの形で出会っている」
と思ってます。
実証してないので、わかりませんが(笑)
人に説明するときに、いつも、誰もが子供の時に体験したことを具体例にすると、納得してくれるので、そう思いました。
さすが、中谷さん。そして、Rokoさんです(^^)/
IKE■
投稿: IKE | 2005年3月 2日 (水) 00:58
IKEさん☆コメントありがとうございます。
子供時代の経験って本当に大事なんだなって、改めて思います。
うまくいったこと、失敗したこと、楽しかったこと、悲しかったこと、そのすべてが人間を形成していくって、当たり前のことを忘れちゃいけないって思います。
IKEさんも、いろんな経験から育ってきたんですよね。次はどんな経験になっていくのでしょうか?楽しみです。
投稿: Roko | 2005年3月 2日 (水) 09:12