ロバート・キャパ Capa in color
この展覧会では、2002年にニューヨーク・マグナムで発見されたカラー写真が初公開されています。イギリス、チュニジア、シシリーの戦争中の写真、そしてへミングウエイ親子、死の直前の日本滞在、それに最後の土地、インドシナで撮影されたものです。
これまで観てきた白黒の写真とは随分雰囲気が違うなぁというのが、最初の感想です。同じ風景でも色があると、まったく雰囲気が変わってしまうのですね。
イギリスの空軍基地も、ヘミングウェイ親子がいたアイダホも、インドシナも、全く違う場所で、全く違う人達が写っているのに、どの写真にも同じ心を感じるのです。キャパって戦争の写真を撮る人ってイメージがあったけど、どうもそうじゃないなって気がしてきたんです。
キャパはきっと「人」が好きだったんでしょうね。どの写真を見ても、そこに写っている人が活き活きしているんです。仕事をする人、遊んでいる人、悲しんでいる人、戦っている人、すべての人が今そこにいるっていう感じなんです。すぐそこで息をして、すぐそこで生きているんです。
そして、どの写真でも空がとても青くてきれいなんです。心が洗われるような青です。平和なときも戦争をしているときも、空はいつでも青く、雲は白いんですね。平和も戦争も、所詮ちっぽけな人間のやっていることなんだなって思います。
この展覧会は日本橋三越で2月20日(日)まで行われています。キャパに興味のある方は、ぜひ行ってみてください。
残念ながら展覧会へ行けない方は、 ロバート・キャパ最期の日
をご覧ください。
キャパのことを考えていたら、「ちょっとピンぼけ」をまた読みたくなってきました。
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