『ツキの天使がやってくる秘密のレッスン』 恒吉彩矢子
人は、自分を愛する分しか他人を愛せません。なかなか思いどおりにならない他人を愛する前に、自分をたっぷり愛して甘やかしてください。自分が相手に、どういうことを言ったら人は喜ぶか、どういうことをされたら幸せになるのか、たくさん愛し方を学んでください。そうすると、自分がされると嬉しいことを、人に自然にしてあげることができるようになります。(本文より抜粋)
どんなにイヤな人であっても絶対に良いところはあるのだから、良いところを見つけていこうって、自己啓発書には必ず書いてあります。確かに誰にだって誉めることのできる何かはあるんです。でもそれを自分が表現できるかどうかは、また別の問題なんです。「どうやって誉めたらいいのか分からない」というのが一番の問題なんです
この間、こんな会話をしたことを思い出しました。相手は50代の男性です。「Aさん、奥さんの料理を誉めたことある?」「あんまりないんだよね。それでさ、たまには誉めなくちゃって思って『この煮物うまいね』って言ったらさ、『それ、デパートで買ってきたの』って返事でさ、すごく険悪なムードになっちゃったんだよ。」
アタタでしょ?奥さんが作ってくれたおかずだったらイイ会話だったのに、「デパ地下のお総菜だ」っていう展開になったとたんに、どう誉めていいのか分からなくなっちゃったんですよ。つまり誉めたいという気持ちはあるのに、どう言ったらいいのか分からないくてドツボにはまっちゃったわけです。
「へぇ、わざわざデパートまで行って買ってきてくれたんだ。」とか、「こういう味って初めて食べたよ。」とか、「デパ地下ってすごいんだって?」なんて感じに、相手を肯定する事実を発見できればいいんですけどね。でも、こういう科目が不得意な人には、かなり訓練が必要なのかも?
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