『森茉莉 贅沢貧乏暮らし』 神野薫
だいたい贅沢というのは、高価なものを持っていることではなくて、贅沢な精神を持っていることである。容れものの着物や車より、中身の人間が贅沢でなくては駄目である。(本文より抜粋)
森茉莉さんって、不思議な人ですよね。超お嬢様なのに貧乏暮らしが気に入っちゃっていたようだし、お掃除はできないけど料理はうまかったり、そのアンバランスさ加減が魅力なのかなとも思えるんです。
子どもの頃にたたき込まれたものって、その人の一生を決めちゃうんだなぁって思います。食卓に並ぶもの、身につけるものといった、ごく普通のものを選ぶ時でも、その基本にあるのは子どもの頃の記憶、刷り込みなんですよね。
茉莉さんは、子どもの頃から外国製の服を着て、ハイカラなものを食べて育ってますから、そういうものが身に付いちゃっているんです。だから大人になって貧乏するようになっても、安物買いをすることはなかったんですね。
心が贅沢だと、お金がないってことはそんなに辛いことではないんだなって、茉莉さんは教えてくれます。逆にお金があっても、心が貧しいと、どこかの社長さんのようにあさましい人になってしまうのかも?
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