『森茉莉 贅沢貧乏暮らし』 神野薫
だいたい贅沢というのは、高価なものを持っていることではなくて、贅沢な精神を持っていることである。容れものの着物や車より、中身の人間が贅沢でなくては駄目である。(本文より抜粋)
森茉莉さんって、不思議な人ですよね。超お嬢様なのに貧乏暮らしが気に入っちゃっていたようだし、お掃除はできないけど料理はうまかったり、そのアンバランスさ加減が魅力なのかなとも思えるんです。
子どもの頃にたたき込まれたものって、その人の一生を決めちゃうんだなぁって思います。食卓に並ぶもの、身につけるものといった、ごく普通のものを選ぶ時でも、その基本にあるのは子どもの頃の記憶、刷り込みなんですよね。
茉莉さんは、子どもの頃から外国製の服を着て、ハイカラなものを食べて育ってますから、そういうものが身に付いちゃっているんです。だから大人になって貧乏するようになっても、安物買いをすることはなかったんですね。
心が贅沢だと、お金がないってことはそんなに辛いことではないんだなって、茉莉さんは教えてくれます。逆にお金があっても、心が貧しいと、どこかの社長さんのようにあさましい人になってしまうのかも?
« 血盟からの質問状107問 | トップページ | 『ビーンズ!』 レスリー・A.ヤークス、チャールズ・R.デッカー »
「伝記・日記・ノンフィクション」カテゴリの記事
- 『わたしは、あなたとわたしの区別がつかない』 藤田壮眞 25-94-3490(2025.04.07)
- 『無敵のハンディキャップ』 北島行徳 25-98-3494(2025.04.11)
- 『異なり記念日』 齋藤陽道 25-71-3467(2025.03.16)
- 『たまもの』 神藏美子 25-73-3469(2025.03.18)
« 血盟からの質問状107問 | トップページ | 『ビーンズ!』 レスリー・A.ヤークス、チャールズ・R.デッカー »
コメント