『父の縁側、私の書斎』 檀ふみ
人間は環境の動物である。やさしい色、やさしい音、やさしい雰囲気に囲まれていれば、自然にやさしくなる。(本文より抜粋)
人間の最初の環境は家なのだと思う。子供の頃に育った家がどんな家なのかは、その後の生活に大きな影響を与えるはずだ。庭のある家、狭い家、町中にある家、山の中の一軒家、団地、家で商売をしている、大家族、どの家にも独特のカラーがあって、同じ家は二つとない。
檀さんは、良くも悪くもお父さんである檀一雄さんの造った家に影響を受けてしまっているんですね。庭に植木があって、お父さんの書斎があって、大きな台所があって、たしかにこんな家で育ったら、間違いなく食いしん坊で読書好きになっちゃいます。
わたしはなぜ、こういう人間になったのかと思うとき、やはりその原点は子供の頃に過ごした家なんだなと思うのです。わたしにとって、となりの家の夕ご飯のメニューまで分かってしまうような下町の暮らしが、一番心が落ち着く暮らしなのかなぁなんて思うのです。
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