『霧笛荘夜話』 浅田次郎
港町にあるアパート「霧笛荘」には6つの部屋がある。それぞれの部屋にはワケアリの住人が住んでいた。古くて狭いアパートだから家賃が安いのだけがとりえかと思うと、それだけじゃなさそうだ。
港の見える部屋に住むホステス「千秋」、鏡のある部屋に住むホステス「眉子」、朝日のあたる部屋に住むやくざ「鉄夫」、瑠璃色の部屋に住む売れないロックミュージシャン「四郎」、花の咲く部屋に住むおなべの「カオル」、マドロスの部屋に住む「キャプテン、ぬくもりの部屋に住む纏足の老婆「太太」。
登場人物を見ただけでも何か面白いことが起きそうでしょ?この本には、浅田さん得意のジャンル「やくざ」「水商売」「戦争」「故郷」「家族」が網羅されているんですよ。
霧笛荘って、いろんな悲しみを持った人をやさしく包み込んでくれる場所だったんだなぁ。それぞれ違った過去を持ってるのだけど、自分が悲しい分、他人の悲しみも分かってくれる人がいるって幸せなことなんだなぁって思うんです。
最後に、このアパートを地上げしようとする不動産業者が現れるんですけど、この担当者も霧笛荘の不思議な力に魅入られてしまうんです。
この本を読み終わったら、こんなアパートに一度住んでみたいなぁって気持ちになっちゃいますよ、きっと。
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霧笛荘夜話浅田次郎著出版社 角川書店発売日 2004.11価格 ¥ 1,575(¥ 1,500)ISBN 4048735640運河のほとりの古アパート「霧笛荘」。霧笛荘の6つの部屋に住む、6人の住人たちの様々な人生を描き出す。不器用だけれども誠実に生きていた6人だったが…。浪漫あふれ [続きを読む]
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霧笛荘夜話
浅田 次郎 / 角川書店
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霧笛荘夜話
霧深い夜、運河のほとりにある古ぼけたアパート霧笛荘に一人、たどり着く。
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» 霧笛荘夜話 浅田次郎 [かみさまの贈りもの〜読書日記〜]
運河のほとりにある古ぼけたアパート「霧笛荘」。
そこに住む6人の人生を大家が淡々と語る。
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世間から見れば、哀しい人生とし. [続きを読む]
» 浅田次郎「霧笛荘夜話」 [ご本といえばblog]
浅田次郎著 「霧笛荘夜話」を読む。
このフレーズにシビれた。
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トラキチさん☆TBありがとうございます。
浅田さんの作品ってヤッパリいいなぁって思いながら読みました。
数年前に「歩兵の領分」のサイン会へ行って、ご本人にお会いしたんですけど、目つきが鋭くってビックリしたんです。
やっぱり、タダモノじゃないって雰囲気が漂ってましたよ。
投稿: Roko | 2005年4月30日 (土) 11:28
『夜のピクニック』のTBを持って伺ったのですが、先程とばした『霧笛荘夜話』のTBが届いていませんね(汗)。再度トライしてみます。それでは、朝になってしまったので、また後日ゆっくり伺わせて頂きます。素敵な連休を♪
投稿: bamse | 2005年5月 1日 (日) 06:24
やはりダメでした。どこにとんで行っちゃったのか(笑)
投稿: bamse | 2005年5月 1日 (日) 06:38
bamsaさん☆コメントありがとうございます。
こちらのBLOGのTBシステムの動きがおかしいみたいですね。
ご心配おかけしてスイマセン。m(__)m
「歩行祭」っていいですよね。
大人になってからでもこういう思い出を作れたらいいなぁって思います。
投稿: Roko | 2005年5月 1日 (日) 10:54
はじめまして。
ブログへコメントありがとうございました。
浅田さんの本は、人間くささがさらりと描かれている印象を受けます。
パターンは幾通りかあるようですが、どれも良いですね。
今後ともよろしくお願い致します。
投稿: ryuma75 | 2005年5月 1日 (日) 23:27
ryuma75さん☆コメント&TBありがとうございます。
浅田さんって、本当に多彩な世界を描いてくれますよね。
どれも面白くって大好きです。
どうぞ、よろしくお願いしまーす。
投稿: Roko | 2005年5月 1日 (日) 23:41
濫読ひでさん☆TBありがとうございます。
「不幸というのは相対的」っていうのは同感です。
霧笛荘の人達はみんな、何が不幸なのかってことを良く知っているからこそ、幸せに生きられたのかな?なんて思います。
投稿: Roko | 2005年5月 3日 (火) 20:40
こんばんは♪
読み終えると、温かい気持ちになる作品でしたね。
私も霧笛荘に住んでみたいな~と思っちゃいましたもの!
太太に断られちゃうのかなぁ?(笑)
投稿: りーふい | 2006年8月 9日 (水) 21:42
りーふいさん☆いらっしゃいませ
「隣は何をする人ぞ」な現代で、霧笛荘のようなアパートって憧れちゃいますね。
わたしも住んでみたいなぁって思っちゃいました。
投稿: Roko | 2006年8月 9日 (水) 22:11