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『人生ベストテン』 角田光代

 「寝つけない夜は、ベッドのなかで薄い水割りを飲みながら、我が人生のイベントベストテンなどを思い浮かべてみる。自虐的な趣味だと思うが気が付くとやっている。これをやると、主だったできごとは、すべて18歳までに集約されていることがよくわかる。(本文より抜粋)

 大人になってから人生の大事件がないなんて悲しいよなぁ!普通ナンカあるでしょって思うんだけどねぇ。わたし自身のことを考えてみれば、あれでしょ、これでしょっていくつもあるんだけどなぁ。

 最近気が付いたんだけど、学校を出てから、これっていう盛り上がりもなく30代、40代、そして50代になっちゃった人って、けっこう世の中には大勢いるらしいのよ。そういう人と話をしていると見事に共通点があるのよね。

 そういう人達ってみんな「わたしなんか」「いまさら」「めんどうくさい」って言うんだから。そしてTVのワイドショーが大好きで、これって趣味がない。不思議だけどホントだよ!

 「なんにもいいことがなかった」なんてボヤくより、ちょっとの勇気で人生のベストテンが書き替わるはずなのにね。どうしてつまんない人生を過ごしちゃう人って多いんだろう?「守りの人生」って実は「なんにもしない人生」なんじゃないの?

 この本の中の6つのストーリーは、どれも日常の中で出会う出来事ばかりなんだけど、どれもちょっとマヌケでおかしいんだな。どの話にも共通しているのが「嫌だってことをはっきり言えない自分」にいらだっているってこと。

 どうしてそんなに遠慮して生きているんだろうねぇ?って人が世の中にはたくさんいるんだよなぁって、改めて気付かされてしまうのです。わたしですか?割と図々しく生きてますよ。それがわたしらしい生き方だって信じてるんだもの。

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日本の作家 か行」カテゴリの記事

コメント

そうなんだぁ。人生の大事件って大人になってからあるものだと思っていたから、それが18歳までにいろいろあって、その後は・・っていうのが意外!
そういう人もあるのねぇ。私もどちらかといえば、20代後半からの方がいろいろあったほうなので、ちょっとびっくりしています。

ゆみりんこさん☆コメントありがとうございます。
ねぇ、そうだよね!
大人になってからの方が、楽しいことも辛いこともいろいろあるよね。
子どもの頃は与えられたものの範囲でしか生きていけないけど、大人になってからは自分の選択で生きていけるんだもんね。

こんばんは☆
わしはどっちかって言うと『何にも無い』はだったですね。
や、『だった』なんですけど。
いまはちょっと公私共々色々あり過ぎ(爆)
主に自分で呼び込んでますが。
でも、『自分なんか』と言う意識は未だに何処かにあるみたいです。  逆に世間に気にされて無い今のうちにやりたいことやっちゃえという『確信犯』なとこがあるような気もする・・・(汗)

usagi3☆いらっしゃいませ
「やりたいことをやっちゃえ!」っていいなぁ。
「ムリ」だって思って諦めてばっかりいたら、何にもできなくなっちゃうもの。
「やっちゃえ」で行けば、大抵のことはできちゃうんですよね。
「わたしなんかにも、こんなことできちゃうんだ」って自信がつけば、「わたしはできる」って確信につながるんじゃないかな?
ね、usagi3、やればできるんだもんね!

本に出てくる人たち遠慮して生きてましたね。
私はしたい事はする、言いたい事は言うほうなので(それで痛い目にもあいますが)「なぜ?」「ふーん。そうなの?」って思いながら読んでいました。

ななさん☆コメント&TBありがとうございます。
世間の大半の人達って、どうもそうらしいんですよ。
人のゴシップが好きなのも、グチが多いのも、そのせいなんじゃないかな?
わたしも言いたいことは言っちゃう方なんで、こういう人達を見かけると「なんで、そこまでガマンするの?」って思うんです。

おはようございます。
TBありがとうございました。
「人生のベストテン」を考えるという設定が、ツボに嵌りました!!
考えただけでもおかしいです。
角田さんの今後、楽しみですね!

ゆうさん☆コメント&TBありがとうございます。
ふとしたことから人との出会いってあるんですね。
本との出会いも、不思議なきっかけの時があって、どちらも不思議だなぁって想います。

chiekoaさん☆TBありがとうございます。
5年後に読んだら、もっと実感が湧くのかしら?
その間に、人生ベストテンがどれだけ書き変えられるのか楽しみですよね。

あぁ、トラバだけしっぱなしですいません!!
私も人生は常に「攻め」の姿勢で!!
がんばります!

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