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『東京市電名所図絵』 林順信

 江東区で開催されている「都電のいる東京風景」という講座の第1回目を昨日受講しました。東京の路面電車は荒川線だけになってしまいましたが、全国では、そして全世界ではいろんな所では路面電車が活躍しているんですよね。

 1895年に京都で開業したのを皮切りに、1910年までに30ヶ所以上で路面電車が走り始めたんです。現在までの約100年の間に、路面電車は長距離鉄道になったり、廃業したり、今も走っていたり、いろんな運命をたどったんです。

 この本には、東京で走っていた路面電車の姿を描いた絵葉書や写真がたくさん掲載されています。昔は東京の観光用絵葉書というのがたくさんあったんですね。

 写真の場合は、多少着色したりしてはいますけど、実際の風景をそのまま見せてくれているのに対して、絵葉書の方はかなりいろんな物が書き加えられているんです。

 東京駅であろうと、銀座でも、両国橋でも、青い空に白い雲、そして複葉機とツェッペリンが空に浮かんでいる絵の多いこと!地上では自転車に乗る人、人力車や大八車を引く人が大勢描かれていて、都会は人が多いんだぞ!って感じが溢れているんです。

 明治時代から、多少の変化はあってもずっと存在し続けている建物って、案外ないものなんですね。関東大震災と第二次世界大戦の空襲でかなり消失してしまったということが最大の理由ですけど。丸ビルにしても、白木屋(コレド日本橋)にしても、元の姿を留めているものが少ないのは残念です。

 この本の中にも出てきますけど、東京駅って元々は3階建てで、屋根の上にドームが乗っていたんですよね。空襲で3階部分が焼けちゃったので、現在は2階建てになってます。これを元の姿に戻すというプロジェクトが進んでいるそうなので、そうなったら素敵だなって期待しています。

 そして、現在は日本橋の上にかかって景観を壊している首都高速が移動するって話もあるし。美しい東京の風景が増えるといいなぁ!

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コメント

路面電車大好きです。小学生のころにはまだずいぶん路線が残っていて、私も利用していました。
何番はどこ行きとか数本覚えている線もあります。
でも残念なことに1本を残すのみとなりました。但し日本には広島や長崎のようにまだ路面電車が現役の街もあります。
函館もそうです。そんなところをめぐるとまたちがった風景に出会って、いいものですよね。
日本橋の上の高速も移動できるといいなぁ。あれはオリンピックのときに短期間で作ったので、いろいろ無理があるのですよね。

ゆみりんこさん☆コメントありがとうございます。
わたしはこれまでに函館、長崎、京都の市電に乗ったことがありますが、バスとは違う良さがあるんですよね。
ミラノでも、2両連結のカッコイイ市電がバンバン走ってました。
空気を汚さずに、小回りの利く公共交通として、路面電車がもっともっと増えて欲しいと思います。

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