『新解さんの謎』 赤瀬川原平
三省堂の「新明解国語辞典」略して「新解さん」は、他のものとはまったく違う味がある辞典なんです。たとえば、新解さんは「ものの数えかた」にもの凄くこだわっています。盲導犬が一頭、恐竜が一匹、あばら屋が一軒、ナパーム弾が一発。なんでそんなものまで数えるのかってものまで数えちゃいます。
じゃぁ「箱」について調べてみましょうか。「ひとまとめにして箱に入れ、数えるもの」なんてのがありまして。たばこ、マッチ、石鹸、ティッシュ、角砂糖、せんべい、ハム、梨、焼売、ようかん、バター、きんとん、黒豆、おこわ、確かにみんな一箱って数えます。
けどね、こんなに一生懸命に羅列する必要があるのか?って思いません?赤瀬川さんは「きんとんだ、黒豆だ、おこわだ、これほとんど内田百聞ですよ」なんて言ってます。ウマイ!座布団一枚あげてください。
国語辞典なんて、最近とんと開いてみたことないでしょ?うーん、一応持っているけど、学校出てから一度も開いてないなぁなんて人、かなりいると思うんですよ。たまには辞書を読書するってのも面白いカモよ?
新解さんを持っている人は、とりあえずこの本は読んでみてください。奥深い世界があなたを(たぶん)待っていますよ。
« 『あなたは絶対!守られている』 浅見帆帆子 | トップページ | 『真夜中の五分前 Side-A』 本多孝好 »
「ことば・コミュニケーション」カテゴリの記事
- 『自閉症は津軽弁を話さない』 松本敏治(2021.02.10)
- 『「また会いたい」と思われる話し方』 犬塚壮志(2020.11.21)
- 『ことばのことばっかし』 金田一秀穂(2020.07.13)
- 『うまくいっている人の考え方』 ジェリー・ミンチントン(2020.05.17)
- 『文芸オタクの私が教えるバズる文章教室』 三宅香帆(2020.02.06)
「日本の作家 あ行」カテゴリの記事
- 『陰翳礼讃』 谷崎潤一郎 大川裕弘(2021.03.28)
- 『御社のチャラ男』 絲山秋子(2021.02.23)
- 『妙な話』 芥川龍之介(2021.02.13)
- 『コルビュジエさんのつくりたかった美術館』 五十川藍子 金子ともこ(2021.02.09)
- 『食っちゃ寝て書いて』小野寺史宜(2021.02.08)
>新解さんは「ものの数えかた」にもの凄くこだわっています。
つい最近、バスケットボールはどう数えるの?と疑問を持ったばかりです。結局「1個」だと響きが好みじゃなく、「1つ」なんて使ってしまいました(笑)。参考になる記事でした。
投稿: bamse | 2005年6月 1日 (水) 08:34
bamsaさん☆コメントありがとうございます。
ウーン「1球」でもないし「1個」でもしっくりこないし、やっぱり「1つ」ですかね。(^^ゞ
シュートは「1本」、コートは「1面」、勝てば「1勝」、日本語は難しい!
投稿: Roko | 2005年6月 1日 (水) 22:18