『新解さんの謎』 赤瀬川原平
三省堂の「新明解国語辞典」略して「新解さん」は、他のものとはまったく違う味がある辞典なんです。たとえば、新解さんは「ものの数えかた」にもの凄くこだわっています。盲導犬が一頭、恐竜が一匹、あばら屋が一軒、ナパーム弾が一発。なんでそんなものまで数えるのかってものまで数えちゃいます。
じゃぁ「箱」について調べてみましょうか。「ひとまとめにして箱に入れ、数えるもの」なんてのがありまして。たばこ、マッチ、石鹸、ティッシュ、角砂糖、せんべい、ハム、梨、焼売、ようかん、バター、きんとん、黒豆、おこわ、確かにみんな一箱って数えます。
けどね、こんなに一生懸命に羅列する必要があるのか?って思いません?赤瀬川さんは「きんとんだ、黒豆だ、おこわだ、これほとんど内田百聞ですよ」なんて言ってます。ウマイ!座布団一枚あげてください。
国語辞典なんて、最近とんと開いてみたことないでしょ?うーん、一応持っているけど、学校出てから一度も開いてないなぁなんて人、かなりいると思うんですよ。たまには辞書を読書するってのも面白いカモよ?
新解さんを持っている人は、とりあえずこの本は読んでみてください。奥深い世界があなたを(たぶん)待っていますよ。
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>新解さんは「ものの数えかた」にもの凄くこだわっています。
つい最近、バスケットボールはどう数えるの?と疑問を持ったばかりです。結局「1個」だと響きが好みじゃなく、「1つ」なんて使ってしまいました(笑)。参考になる記事でした。
投稿: bamse | 2005年6月 1日 (水) 08:34
bamsaさん☆コメントありがとうございます。
ウーン「1球」でもないし「1個」でもしっくりこないし、やっぱり「1つ」ですかね。(^^ゞ
シュートは「1本」、コートは「1面」、勝てば「1勝」、日本語は難しい!
投稿: Roko | 2005年6月 1日 (水) 22:18