『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』 山田真哉
「50人にひとりが無料」という広告を見て、アナタならどう感じるだろうか?
「へぇ、タダになるなんてすごいなぁ」
「50人にひとりじゃなかなか当たらないな」
「私だったら、50人にひとりでもけっこう当たる自信があるけど」
など、感想は人それぞれだろう。
しかし数字に対するセンスがある人はそういう感想は決して持たない。(本文より抜粋)
「50人にひとりが無料」って2002年に全日空が行ったキャンペーンの広告なんですけど、これは見事な数字のマジックなんです。「50人にひとり」って、かなりオトク感があるように感じますよね。
でも、よーく考えてみれば、「50人にひとり」ってことは「100人にふたり」、つまりたったの2%しかタダにはなっていないんです!普通のキャンペーンだったら、最低5%位は提示しないと目立たないのに、この広告では「無料」という言葉に気持ちが動いてしまうんですね。
会計学なんていうと、「難しい」という先入観を持ちがちですけど、この本を読むと「ああ、会計ってそういうことなのか」という気楽な気持ちで数字を考えられるようになると思います。
理屈を知ってしまえば「なぁんだ!」っていうことも、知らないばっかりに騙されちゃうことってかなりあるんですね。「そんなこと誰も教えてくれなかったじゃない!」って、そうなんですよ。日本ではこれまで、お金に関する事って誰も教えてくれなかったんです。
誰も教えてくれないなら、自分で勉強するしかないでしょ!「それってタイヘンじゃない?」いいえ、大丈夫。山田さんのこの本とか、「女子大生会計士シリーズ」は面白くて、ちょっと推理小説気分で会計のことを勉強できちゃいますよ。
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TB&コメント有難うございました。
「女子大生」シリーズも面白そうですね。
投稿: bibliophage | 2005年6月18日 (土) 23:09
bibliophageさん☆コメント&TBありがとうございます。
山田さんってサービス精神が旺盛なのでしょうか、どの本も面白いですよ。
「女子大生シリーズ」は絶対オススメです。
投稿: Roko | 2005年6月18日 (土) 23:55
TBどうも。この本は会計学を非常に分かり易くかつ面白く書いてるのが良いですよね。
これはかなり勉強になりましたね。
余談ですが、この本を読んだ数日後の夕方、近所からさおだけ屋の声が聞こえたので、すぐに表へ出て後を追ったのですが見失いましたw
やっぱりさおだけ屋はどこかミステアスな雰囲気がある?
投稿: SANTA | 2005年6月19日 (日) 12:36
SANTAさん☆コメント&TBありがとうございます。
わたし子供の頃、なんで「竿」だけ売ってんだろうって思ってました。(^^ゞ
「竿竹」なんですよね。昔は確かに竹だったわ。(^_^;)
確かに、さおだけ屋さんのトラックは、焼き芋や廃品回収のトラックよりスピードが速いですよね。
投稿: Roko | 2005年6月19日 (日) 13:12
やっぱりお返事が遅れてしまいますが、コメント&TBありがとうございます。
「さおだけ屋はどこかミステリアス」私もずぅっとそう思ってました。
「B級グルメは今日も元気」私と行動範囲が重なるところがあるので、しっかり読んで、参考にさせていただきますね。
投稿: taoyakanahi | 2005年6月26日 (日) 23:15
その本、ずーっと気になってるんです。会計学、面白そうです!
投稿: hao | 2005年8月 1日 (月) 22:23
haoさん☆いらっしゃいませ
「会計学」に限らず、どんな学問もこういう風に考えるとおもしろいのよね。
本当に分かっている人は、分かりやすく説明してくれるっていう見本みたいな本ですから、ぜひ読んでみてね。
投稿: Roko | 2005年8月 1日 (月) 23:32