『泣かない女はいない』 長嶋有
この本のタイトルは、そう、ボブ・マーリィの「No woman no cry」が元になっている。主人公の睦美さんは「泣かない女はいない」という言葉にショックを受ける。だって、「私、泣いたことがないんだ」もの。
周りがどんなに感動してキャーキャー言ったり、泣いたりしている時にも、自分だけは一緒になれない。どうもわたしだけ違っている。わたしって他の人とはかなり違ってているの?そんなことを感じつつ生きていく毎日。
個性的であるということはとても大事であるはずなのに、なぜか周りと同じような人間でないと浮いてしまう。さもなければ相手にされない。それに負けないだけの自分を持っていなければ、いつの間にか潰されていってしまう。
睦実さんは、自分がそんな人間であることをキチンと理解していたから、無理して周りに合わそうとすることもなく、淡々と自分らしく生きている。でも、どうしても心を表に出すことのできない自分に少し苛立っているような気もする。
わたしがボブ・マーリィを初めて知ったのは、随分昔のこと。それも彼本人の演奏ではなく、エリック・クラプトンのレコード。ギターの神様がレゲエの神様を世界に紹介したあの曲「アイ・ショット・ザ・シェリフ」だったなぁ。
ボブ・マーリィは「No Woman No Cry」でこう歌っていましたね。「Everything's gonna be all right」
泣かなくていい、辛いことがあったって、泣かなくていい、そのうちすべてがうまくいくだろうってね。
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キリカさん☆トラバありがとうございます。
学校で変なことを教えられちゃうから、本を読むのが嫌いになっちゃう人ってけっこういるんですよね。
それに無理矢理感想文なんか書かせちゃうから、益々イヤになっちゃう。
それって、とても残念なことです。
この作品みたいにサラッとした文章って、肩肘張らずに読めし、自分と近い感じを持てると思うから、若い人にどんどん読んでもらいたいなぁって思います。
投稿: Roko | 2005年10月 1日 (土) 10:06