『反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパーク Ⅴ 5』 石田衣良
すっかりベストセラー・シリーズとなってしまった池袋ウエストゲートパーク。マコトはいつものように果物屋の店番をしながら雑誌のコラムをボチボチと書いている。そして誰かに何かを頼まれると、ついつい力を貸してしまうのも毎度おなじみ。
スカウトマンズ・ブルース
池袋の街角で女の子をスカウトするタイチ。不思議な魅力があって、彼に声を掛けられるた女性はみんな彼に心惹かれてしまう。マコトの母親までファンにしてしまう彼は天性のスカウトマン。
彼に心惹かれた女の子が事件に巻き込まれ、マコトはもちろん救出に乗り出す。手を貸してくれるのは、IWGPではお馴染みのGボーイの王様「タカシ」。
伝説の星
ロックスターの神宮寺はロックミュージアムを池袋に作ろうとしている。ところが彼はヤバイ人達につかまってしまい、彼を助けるためにマコトは手を尽くす。今回登場するのは北東京一のハッカー「ゼロワン」。彼がポテチ好きとは知らなかった。
死に至る玩具
もの凄い人気のファッション・ドール「ニッキー・Z」。世界で売れまくっている。この人形を作っている中国の工場で、余りの重労働で死んでしまった姉を持つという紅小桃。その敵を討つために日本にやってきた彼女のために、マコトはやっぱり黙ってはいられれない。
反自殺クラブ
自殺したいと思う若者達がネット上で知り合い、集団自殺する事件が最近増えている。それを阻止したいと「反自殺クラブ」を作った3人組から相談を受けるマコト。
この4つのストーリーは、いずれも最近の話題になった事件が下敷きになっているんだけど、どうして次から次へと新手の悪巧みとか、嫌な事件とかが起きるんだろう?オレオレ詐欺、集団自殺、不法就労、薬物乱用、暴力、いじめ、こういうニュースがない日はないよね。
そんな物騒な世の中で頼りになるのは家族、そして親しい友達だよね。マコトだってタカシや、サルや、ゼロワンや、口うるさい母親がいるからこそ生きていけるんだもの。
« 『旅はパレット』 江國滋 | トップページ | 『ウの目タカの目マチダの眼』 町田忍 »
「日本の作家 あ行」カテゴリの記事
- 『安房直子 絵ぶんこ⑨あるジャム屋の話』 安房直子、伊藤夏紀 24-280-3306(2024.10.01)
- 『リアル16』 井上雄彦 24-277-3303(2024.09.28)
- 『ヒストリエ 7』 岩明均 24-270-3296 (2024.09.21)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 『反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパーク Ⅴ 5』 石田衣良:
» 「IWGP?反自殺クラブ」/マコト! [日常&読んだ本log]
石田衣良「池袋ウエストゲートパーク?反自殺クラブ」
「?電子の星」
と二冊揃って図書館にあったので、勿論こちらも借りてきた。 **********************************************
■スカウトマンズ・ブルース
マコトがこの秋知りあったのは、池袋東口五差路の角で、 [続きを読む]
ほんとに嫌なニュースを聞かない日はありませんね。「どうして」と絶句してしまったり。
Rokoさんが仰るとおり、頼りになるのは家族と親しい友人。皆が繋がっていければいいのに、と思います。
*トラバさせて頂きました~。
投稿: つな | 2005年8月25日 (木) 09:03
つなさん☆コメント&TBありがとうございます。
仲間がいるから、どんなことだってできるのさって気持ちにさせてくれるこのシリーズが大好きです。
黄門様と言われようとも、長〜いシリーズになって欲しいです。
スペンサーシリーズ(Rober B. Parker)だってまだ続いているくらいだから、期待していいですよね。
投稿: Roko | 2005年8月25日 (木) 12:37
最新作が出ているのに気がついて、あわててこれを読みました。Rokoさんはなぜ、今ごろ?
投稿: ディック | 2006年8月 1日 (火) 20:45
ディックさん☆こんばんは
日付を見てビックリ!
この本を読んでからもう1年経ったなんて。
新作は図書館に予約中です。
投稿: Roko | 2006年8月 1日 (火) 22:27
あ、なんだ、一年前ですか?
ぼくも今度は早く読もうっと…。
投稿: ディック | 2006年8月 2日 (水) 20:54