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『かたみ歌』 朱川湊人

かたみ歌
かたみ歌
posted with amazlet on 05.09.21
朱川 湊人
新潮社

 「花まんま」は大阪の下町が舞台でしたが、この本では都電が走る東京の下町が舞台となっています。レコード店やラジオから流れる曲は、タイガースの「モナリザの微笑」やチューリップの「心の旅」。曲名を見ただけで、あの頃を思い出してしまいます。

 ストーリーはちょっぴりホラーなんだけど、それよりも強く感じるのは昭和のノスタルジーです。電話もテレビもなかったけど、なんの不自由も感じていなかったあの頃。ついこの間だと思っているうちに、いつの間にか遠い昔になってしまったあの頃。

 この本には7つの短篇が納められているんですけど、その全てに登場する「幸子書房」のおじさん、不思議な人だなぁって思いながら読んでいたんですけど、最後の「枯葉の天使」で思わぬ秘密が明かされます。

 その「幸子書房」もあるアカシア商店街のレコード屋さんでは、今日も「アカシアの雨がやむとき」が流れてるのかなぁなんて、行ったこともない町なのに懐かしさがこみ上げてくるのです

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日本の作家 さ行」カテゴリの記事

コメント

そうですね、電話があるかないか…って時代なんですよね。
話に携帯が出てくるのが当たり前になった最近の本。
ゆっくりとしていて、だけど人のつながりが濃い。いい時代です。

ななさん☆コメント&トラバありがとうございます。
テレビは白黒だったし、どの家にも電話があるってワケじゃないし、でも毎日が楽しかったなぁ、あの頃。

なんとなくその気がなくても子供のころっていろんなことを吸収しちゃうんですよね。
私のうちは全くといっていいほど歌番組なんてみなかったのに、なぜか子供のころのヒット曲は歌詞もみないで歌えちゃったりして・・
どうしてなんだろう?って今でも不思議。

ゆみりんこさん☆子供ってすぐ覚えちゃうのよね。
子供だったわたし達の記憶力が良かったって事もあるけど、昔の曲って覚えやすかったのよね。
「骨まで〜」とか「夢は夜開く〜」とか歌ってたなぁ。

Rokoさん!こんにちは。
この本読みました。
その町に行けない事は分かっているけれど、それでも行ってみたいww
今の時代も何十年か過ぎると
今のこんな時代にでも戻りたいという思い、
きっとでてくるのでしょうか?ww

brownsugarさん☆コメントありがとうございます。
あの頃が懐かしいと思える子供時代を持っているのって、それだけで幸せですよね。
今の子供たちにとって、今がそういう時代であればいいなぁと思います。

こんばんは。
きっと朱川さんとは同世代なのでしょう。どうも全て聞いた曲なので。あの時こうしていた、ああしていたなんて思ってしまいました。

よしさん☆コメント&トラバありがとうございます。
同年代にはタマラン本です。
曲の題名を見ただけで、自分が小学生だった頃のことを思い出してしまいます。
「アカシアの雨に打たれて、このまま死んでしまいたい♪」なんて意味も分からず歌ってました。(^^ゞ
懐かしく思い出せる時代があるって事は、幸せでもあるし、それだけ歳を取ったってことなんだなぁって思います。
次はどんな作品になるのか、とても楽しみです。

子供の頃のことを思い出しながら読みました。
タイガースの歌がなんとも言えません。
懐かしい!!

ゆこりんさん☆コメント&トラバありがとうございます。
タイガース・テンプターズ、カーナビーツ、オックス、ブルーコメッツ、みんなかっこよかったよねぇ!

まさに私が生まれた頃の話だったので、あの頃はこんなだったんだ〜と、読みながらしみじみしてしまいました。
>行ったことがない町なのに懐かしさが・・
そのとおりです!

juneさん☆生まれた頃ですか、わたしは小学生だった頃です。

あのころって、家庭の持つ意味が今よりも大きかったなぁって思います。

昭和は遠くになりにけり。

Rokoさん、こんにちは、、TBありがとうございます。
朱川さんって、本当に上手い方ですね、
面白かったです。
こちらからも、TBいたしますので、よろしくです。

indibookさん☆コメント&トラバありがとうございます。
「わくらば日記」も楽しみですよね。
読んだら感想を教えてくださいね。

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