『こころのウイルス』 ドナルド・ロフランド
先日のNLP1日入門ワークショップでお世話になった 菊池コーチ ご推薦のこの本、とても厚い本で最初はどうしようかななんて思ったんですけど、読み始めたらもの凄く面白くて、あっという間に読み終わってしまいました。
病気になるという言葉から連想するのは、たいていの人は体の病でしょう。「風邪をひく」とか、「生活習慣病」とか「ウイルス性の疾患」というようなこと。予防もできるし、たとえ病気になったとしてもほとんどの場合治療できて、治るものという認識があると思います。
じゃぁ、身体ではなく心はどうなんでしょう?神経症や、精神病という「心が病気になる」という部分にはスポットが当たるのけど、それだけではない心の問題に気が付かない人が多いのは何故なんでしょう?
「病は気から」という位で、気分が良い時よりも、落ち込んでいる時の方が病気になりやすいし、仕事などで疲れていると風邪だってひきやすい。ストレスが原因で病気になるし。(私の友人で、精神的ショックを受けた1週間後に胃潰瘍で入院した人だっているもの)
病気やら、恐怖症やら、いろんな症状が心のウイルスによってもたらされるのだということが、この本を読むと良く分かってくるんです。
やらなければいけないと思っていながら、ずっと手を付けられずにいることって誰にもありますよね。それは勉強だったり、旅行だったり、家族へのプレゼントだったり、禁煙だったり、ダイエットだったり。
やらなければいけないってことは頭では分かっていながら、どうも実行に移せない。あるいは、やってみるのだが継続性がないことって、どうしてそうなってしまうのでしょう?「自分には根気がないから」なんて言い訳しちゃうだけで、本当の原因って考えてみたことないでしょ?
どうもね、それは心のウイルスが原因らしいんですよ。理屈では○だって分かっていても、心の奥底に書き込まれている情報が×だって言い出したら、それは×になっちゃう!だから禁酒や禁煙や禁ケーキ(?)は辛いんです。
何かに依存する中毒症状っていうのは、実は心のウイルスがしでかしていたなんて!暴力も、対人恐怖も、アレルギーも、そして様々な病気も、心のウイルスが原因になっていることが、実にたくさんあるんです。
自分の心の中にある、つまらないわだかまりを解いてあげると、それまで苦痛だったことがまるで手品のようにスッと無くなってしまうって、なかなか信じ難いことですよね。その信じ難いという気持ち自体も「こころのウイルス」なのかもしれないと考えてみてください。
「そんな馬鹿な」と考えて今までやらないでいたことって沢山ありませんか?「そんなことわたしには無理」って口癖になってませんか?本当にそれは「馬鹿なこと」だったり「無理なこと」なのでしょうか?ただ、そう思い込んでいるだけじゃありませんか?
そんな「こころのウイルス」のせいで、つまらない毎日を過ごしてるなんて、気が付いてみれば「なぁんだ!」ってことなんだけど。自覚症状が分からないところがこのウイルスの怖いところ!
自分の実行力や、決断力に自信がない時、是非この本を読んでみて欲しいと思います。原因は自分の心の中ってことが、きっと分かると思います。
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