『むかしのはなし』 三浦しをん
「むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。」なんてところから始まる昔話を子供の頃にたくさん読みました。「かぐや姫」「花咲か爺」「桃太郎」どれも不思議な話ばかりですよね。
そういう話を下敷きにして書かれたのがこの本なんです。
昔話ってけっこう怖い話だったりしますよね。花咲か爺のポチはとなりのおじさんに殺されちゃうし、一寸法師や桃太郎は鬼征伐でしょ、子供向けとしてできた物語じゃないのかも?って思うようなストーリーもかなりありますよね。
この本に描かれているのも、普通の話のふりをした怖い近未来の話です。
もしあなたの命があと2ヶ月しかないということになったら、あなたはその時間をどう過ごそうと思いますか?というテーマが4番目の話で提示されるんですけど、こういうことって突然突きつけられると、人間って極端な方へ向かってしまう物なのでしょうか。
自分だけのことを考える人、家族のことを考える人、ヤケになる人、こういう時こそその人らしさが出てしまうってことなのでしょうね。自分がそういう立場になったらどうするだろうかって考えておくのも大事なことかもしれません。それこそが、今自分がやらなければいけないことであるはずですから。
それにしても、しをんさんってどうしてこういうこと思いつけるんだろうなぁ?
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三浦しをんは末恐ろしい作家である。
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隕石がぶつかって地球が消滅、というところで、伊坂幸太郎さんの『終末のフール』を思い浮かべたのだけれど、まったく趣は違っていましたね。
いまある昔話のできつつあるときのことを、想ったりもしました。
投稿: ふらっと | 2009年6月18日 (木) 06:41
ふらっとさん☆おはようございます
理由はどうあれ、自分が何日後に死ぬと分かった時の反応って人それぞれだなぁって思いました。
そういう時に腹をくくれるのか、ジタバタするのかは、それまでの自分の生き方が反映されるのでしょうね。
「思い残すことはない!」と断言できる自分でありたいなぁと思います。
投稿: Roko(ふらっとさんへ) | 2009年6月18日 (木) 08:07