『スティーブ・ジョブズ 偶像復活』 ジェフリー・S・ヤング、ウィリアム・L・サイモン
スティーブ・ジョブズのことは、知っているようで知らないことが多いんだなぁって、改めて感じてしまう本でした。
世界初のパーソナル・コンピューターを作り、アップル(Apple)という会社を世界規模の会社まで作り上げ、でもその会社から追い出され、NEXTを作ったがこれは失敗し、ピクサー(Pixar)で一発逆転し、再びアップルのCEO(最高責任者)となったジョブスの物語です。
ピクサー会長兼CEOのジョブスは1997年に暫定CEOとしてアップル社に返り咲き、2000年に正式にCEOとなりました。ここから再び快進撃が始まったわけです。
ピクサーはファインディング・ニモやトイ・ストーリーなどのアニメを制作している会社ですが、この会社の前身はジョージ・ルーカスが造ったものです。最初のうちはディズニーの下請けのような立場だったはずなのに、気がついたらピクサーの方が主導権を握るようになってしまったというのは、やはりジョブズ・マジックなのでしょうか。
ディズニーとピクサーの関係はどうなるのかと、いろいろ憶測が飛び交ってしましたが、結局はディズニーがピクサーを買収するということで話が修まり、ジョブズがディズニー社の個人筆頭株主で取締役となってしまいました。
アップル社の方はといえば、iPOD が大ヒットですよね。iTUNES での音楽配信は、これまでの音楽業界に対する殴り込み(?)と解釈する向きもあるようです。
BEATLES の音楽を管理しているアップルがジョブズのアップルを訴えているというニュースは、笑えない冗談のような感じがします。
この本の原題「iCon」は「偶像」「象徴」「シンボル」というような意味ですが、ジョブズは間違いなく「iCon」ですね。この強力なカリスマは次にどんなことをしてくるのか、次のニュースでどんな風にビックリさせてくれるのかが楽しみなのです。
もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか? by Steve Jobs
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