『なぜそれは起こるのか』 喰代栄一
「百匹目のサル」という現象を知っていますか?
ある一匹のサルが、土の付いたイモを水で洗ってから食べるということを発見しました。そして仲間のサルたちもそれをマネするようになりました。最初は川の水だったのですが、別のサルが今度は海水で洗うと塩味が付くという発見をしました。それをまた、仲間達がマネするようになりました。
ここまでは、けっして不思議な話ではありません。
こうやって、海水でイモを洗うサルがある程度まで増えると、遠く離れた場所のサルたちも海水でイモを洗い始めるというのです。
誰かがやっているのを見たのでもなければ、話を聞いたわけでもないのに、同じ行動をするというのは何故なのでしょう?
誰かがやった行動の波動が、距離的に離れたところや、別の時代に影響を及ぼすことは、不思議だけれどもよくあることなのです。
サルの場合は同時代ですが、ご先祖がやっていたのと同じようなことを子孫が繰り返すということもあるようなのです。よく、母親と似たような人を奥さんとして選ぶなんていいますよね。お母さんの若い頃なんて知るはずもないのに、そういう人を選ぶって事は、過去の波動に共鳴した結果ということなのでしょうか?
シンクロニシティ(同調)を感じることってよくあります。
「あの人に最近会っていないなぁ、会いたいなぁ」と思っていたら、町でバッタリ会ってしまったり。(最近こういう感じで2人の友達に会いました)
AにしようかBにしようかと迷っていたら、偶然に開いた雑誌に答が書いてあったり。
誰かが行ったことの波動が自分に伝わってくるんです。逆に自分が取った行動の波動が、何千倍、何万倍にもなって誰かに伝わっていくんです。
みんながそう考えるようになったら、悪い事ってできなくなってしまうんじゃないかな?
ペイ・フォワードの気持を持つことこそが大事だなぁと、改めて考えたのでした。
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