『日本人を冒険する』 呉善花
外国の人々から、「日本人は何を考えているのか分からない」とよく言われます。
日本人は「YES」と「NO」をはっきり言わない。自分の意見を発言しない。親しくなっても、心からうち解けているように思えない。などと評されることが多いですね。
だから「NOを言えるようにならなければ」、「国際感覚を磨かなければ」などと日本人自身も分かっていて、それなりに努力もしているけれど、やっぱり日本人は分からないと言われ続けています。
著者の呉さん自身も、日本に来たばかりの頃はそんな日本人の態度に疑問を持っていたのだけれど、長く日本人と付き合うにつれて段々と理解を持つようになり、現在では日本人よりも日本人の性癖を理解しているのではないかな?
日本人の根底にある自然との一体感、世の中の至る所に神様がいるという世界観が、独特の社会を作ったのではないかと著者は指摘しています。
虫や風の音を「声」と感じ、花にも石にも山にも命があり、神が宿ると考えるのは日本独特の考え方であり、こういう思想が根底にあるからこそ、皆勤勉であり、協調して生きようとしているのではないかというのです。
日本人は世界基準から見て「変」であると外国から言われ、日本人自身も「そうかな?」と思っているこの独自の文化を、これまでは「変えなくっちゃ!」としてきたけれど、どうもそれだけじゃいけないようですね。
「日本人とはこういう人種である」「日本人はこう考える」ということを、外の世界に見せていく努力も必要だなと思うのです。
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