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『生きる自信の心理学』 岡野守也

 他人から見れば「そんなに悲観しなくてもいいのに」っていう感じなのに、妙に自分に自信がない人って多いですよね。「あなたって○○だからいいなぁ」と誉めてみても、「わたしなんか」とか「そんなことないです」って返事しか返ってこない人って、あなたのそばにもいるでしょ?

 どうしてそんなに自信がなくなっちゃうんでしょう?

 自分に自信を持つにはどうすればいいんでしょう?

 基本はただ一つ、「今生きているあなたには価値がある」ということです。「そんなことないよ」と思い込んでしまっているのなら、是非気が付いて欲しいことがあるんです。

 あなたが生まれたことによって、ご両親や家族、親戚の人、そして近所の人だって喜んでくれたはずです。あなたの存在が周りに幸せをもたらしたって事ですよね。

 あなたが自信をなくしているのは、単なる思い込みなのかもしれません。
 「自分は○○ができない。」と思い込んでるだけじゃありませんか?

 たとえば「英語ができない」と思い込んでいる日本人は沢山いるのですが、それって実は間違った思い込みなんです。例えば、コンピュータという単語を知ってますよね。これは英語です。オレンジだって、ベースボールだって英語です。だから「英語ができない」のではなく、「英単語を少ししか知らない」とか「英語の使い方を余り知らない」というのが正解なんです。

 「少ししか知識がない」のと「知らない」のは、全く違う状態です。なのに「少ししか知らない=分からない」と思い込んでしまっているから、自信がなくなってしまうんです。「スワヒリ語が分からない」というのと比べたら、「英語は少し分かる」でしょ?

 そしてね、もっと大切なことがあります。何かを知らない、分からないということは、決して恥ずかしい事じゃないんです!それを必要としなければ知らなくて構わないんですから。たとえ数学が苦手だったとしても、困るのは学生時代だけ。普段の生活で因数分解が必要になる人なんて、ほんの一握りです。

 自分が必要なこと、自分が得意なことに長けていれば、それで生きていくには充分なんです。「自分は料理が好きだ」とか、「自転車に乗るのが得意だ」とか、「どこでも寝られるよ」とか、誰にでも一つは特技があるはずです。もし自分で見つけられないなら、周りの人に聞いてみてください。絶対に取り柄があるんです!

 その取り柄を磨くこと、たったそれだけなんです。その積み重ねが自信につながるんです!

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